長い柄がついた筆よりも、体でダイレクトに描くことができるゆび絵の具。はじめは「やったー!」「ほんとにいいの!?」「ちょっと気持ちわるいかも」みんなちょっとドキドキしながら制作がはじまりました。
はじめに配布したのは紫の絵の具。「きょほうを描いてみて」のひと声でつやつやおいしそうなぶどうの粒が。次は緑の絵の具で「枝豆を描いてください」さっきよりちょっと小さいぞ。さらに「白の絵の具で米粒を描いてください」「え〜!ちいさすぎる!」最後は黒の絵の具で「ごま粒を描いてください」ここまでくるともう「むり〜!」と笑いだす子が続出。
指先で形や大きさをコントロールしながら、こどもたちは描く感触を確かめていました。絵の具をたっぷりつけて、ぐるぐる、てんてん、ちょんちょんちょん。枝豆や米粒が本物そっくりになるように、どんな角度でどの強さで描けばいいのかを試行錯誤していきました。
さて本制作は白い絵の具でごはん粒をいっぱい描いていきました。 密度が高くなってお米とお米がくっつきはじめると...「おにぎりみたい」「なんかおいしそう」「ほんとだ、食べたくなってきた」
おにぎりの具について話が展開すると、鮭やかつお、昆布など定番なものはもちろん、だんだん変り種も登場して、チーズおかか、ねぎみそ、バターチーズ、たまご、わさび、海老のお寿司まで!
いろんな具の話をしているうちに、ふりかけみたいにいろんな色の粒で「ミックスおにぎり」が登場したり、おかずを作りはじめる子も出てきたり。おむすびだけで10種類以上描いた子もいました。時間があればあるだけ作り続ける勢い!
最後は自分で描いたものを全て台紙に貼りつけて、おむすび屋さん風の作品に仕上げていきました。完成すると「お昼ごはんおにぎりがいいな」
収穫の秋。いろんな野菜や果物がおいしい季節ですが、この週は「りんご」がテーマ。細かい部分まで描きこみができるよう、本物のりんごよりも大きく描いてみることにしました。
板ダンボールをりんごの形に切るために、ダンボールカッターが登場。ふつうのカッターナイフよりも厚くて丈夫なため、軽い力でサクサク切ることができます。刃先が丸まっていたり、刃が短めな点もキッズの子たちにはうれしいですね。
りんごの形を描いたら、線にそってダンボールカッターを上下に動かしながら切り進めていきます。「ノコギリみたい!」とみんな楽しそう。刃の幅が小さめで小回りが利くので、丸いカーブもスムーズに切ることができました。
モチーフ用に本物のりんごが登場すると「おいしそう」「いいにおい」「たべたい!」フレッシュなりんごの魅力についつい引き寄せられるように、みんな細部を観察していました。片面はりんごの断面を描くため、はじめにクレヨンでタネを描いておきました。
りんごの皮を描くため、この週も筆ではなく自分の手・指に絵の具をつけました。「ぬるぬるする」「でも気持ちいい」はじめはおっかなびっくり指先だけで描いていましたが、慣れてくるとだいたんな手の動きに。
赤の他にも黄色い部分を見つけたり、緑っぽく見えたところもあったようで、使う色数もどんどん増えていきました。「なんかそっくりになってきたかも」いろんな色が混在していき、自然な雰囲気に仕上がっていましたね。
りんごの絵が早くできあがった子は、教室に用意した枝につけるための葉っぱも描いていきました。葉っぱの形の画用紙に、緑や茶色などを塗るのもまた楽しい!
ゆび絵の具の制作にもすっかり慣れてきたところで、この週はみんな大好きな動物の絵に挑戦。中でも今回は「犬」に絞って制作をすすめていきます。写真でいろんな犬種を紹介すると「これ好きな犬だ!」「かわいい」「家で飼ってる」など興味津々な様子。さてどんなワンちゃんを描きましょう?
系統によって体の大きさや肉付き、足の長さなどのプロポーションがすごく違う犬たち。口の大きさや耳の形も全然ちがう!毛並みや色なども様々なので、どの犬をモデルにするか迷ってしまいますね。好きな犬種をひとつ選んだら、各自のイーゼルを立てて制作スタート!
トルネードの教室では、たびたび小さな子たちにもイーゼルを使った制作を取り入れるようにしています。画面全体が目に入りやすく、背筋が伸びるのが気持ちいい!特に大きな画面に描く際には立ったりしゃがんだりしながら腕を大きく動かして描けるので、体が小さいこどもたちは体いっぱいで取り組むことができます。
大きなクラフト紙の真ん中に黒い丸をちょこんと貼り付けると...「目?」「いや、鼻だ!」この鼻の周りから、すこしずつ毛を生やすように描いてみました。ぬるぬるしたゆび絵の具を大きな画面につけていくのはちょっとドキドキ...すぐに制作にのめり込んでいきました。
黒っぽい毛、茶色い毛など、絵の具の色を微調整しながら描いていきました。パレットでの混色以外にも、色と色が画面の上で混ざり合う表情も良い感じで、偶然できあがるグラデーションも楽しむことができました。
犬の毛の質感も大事な要素。サラサラの細い毛、くるくるカールした毛、ふわふわ・もふもふした塊感など、それぞれの犬種によって、また部位によっても描き方が変わります。進度はゆっくりですが、じっくり丁寧に描き進めていきました。
描いているうちに、こどもたちはまるでかわいい犬を撫でているかのような気分になった様子。形や毛並みに沿うようにタッチを変え、絵の具が層になって混ざり合っていくと...目や口なども自然に出てきて、いつの間にかみんなちゃんと犬の顔になっていた!
さらに顔だけでは終わらず首、胴体、足やしっぽまで描き続けた子も!ものすごい集中力で仕上げていきました。先生たちをはじめお迎えのお母さんたちもびっくりするような力作がずらり並びました。