
なんだか妙に広々とした教室。このプログラムでは、みんなで"らくがき”からスタートするよ!突然の宣言に「やったー!」「好きなもの描いていいの?」などの声とともに「いやいや、だめでしょ!」という子も。いつもは大人に止められることも多いですよね。でみだいじょうぶ、今回は思いっきりらくがきしていこう!

はじめに登場したのは、大量の青い毛糸。「え、これでらくがき?」「どう使うの?」ふふふふ。まずはウォーミングアップを兼ねて、毛糸でもらくがきができることを体験してみよう。

毛糸の端を、床にテープでしっかりと貼り付けます。外れないことを確認したら、教室の天井に張られたネットに向かって、毛糸玉をポーン!と投げてみよう。うまく引っかけられるかな?!「おもしろそう!!」「やる!」

みんなのかけ声で、毛糸玉が一斉に空中に!床からつながった糸が伸びて、空間に青い糸が張られていきました。「あ!線がかけた!」「そういうことか!」すぐにピンときて、目がキラキラするこどもたち。「空気に”らくがき”だね!」「じゃあ次も投げたい!」また、”せーの”でポーン!

何度もかけ声を合わせて、いろんな角度から毛糸玉を投げるこどもたち。「自分の毛糸玉はどこいった?」「こっちだ」「あっちだ!」時には「この玉かーして!」とこども同士で毛糸玉を交換しながら、「楽しい!」

直線、曲線、かくっと折れたり、ユラユラゆらいだり。あっという間に、空間に縦横無尽の”らくがき”が増えていきました。「なんか雨みたい」「くもの巣だ!」と、こどもたちの発見もさまざまな様子。「こっちにも、糸を!」「もっともっとやりたい!」

みんなで毛糸投げをひとしきり楽しんだところで、大きな白い布が登場。「今度はピクニック!?」「お花見だ!」「いや、花じゃなくて”糸見”だ!」たくさんの青い線の下に、みんなで布を広げていきました。いろんな方向から引っ張りあって、ピンと貼ったら「やっぱこれだよね」と、さっそくごろりん。

「毛糸、下から見るとすごいきれい!」毎年、桜の花はゆっくり見ていても、こんな”糸見”をする機会はなかなかありません。何かをぼんやり見つめる時間って、すごく大事ですね。自由に垂れたり絡んだりする線を見ていると、糸を投げた感覚が思い起こされたり、線から空想が広がったり。

いつもたくさんの画材が並ぶトルネードですが、今日これから使う画材はこの「水性サインペン」だけ!世界中で愛されている、ぺんてるのベストセラー、描き心地が気持ちいいのです。この青ペンで、空中に思い浮かんだものを、どんどん布にらくがきしていこう。

目に見えない空気には、いろんなものが混ざっています。こどもたちからは「水!」「海!」「におい」「風!」なんて声も。雲や光や、葉っぱや虫や鳥も、いるよねえ。

「空気の動きはどんな感じかな?」と、サーキュレーターも登場。風をうけたこどもたち、さっそく「どどどど」「ぶひゅお〜」「ぶるるる」など「こんな感じ!」と布の上を自由に動き回りまわり、ペンを走らせていました。

みんな裸足になって、さらに気持ちよさそう!手の動くまま、直感的に描くらくがきも、こんなシチュエーションだとなんだか特別に楽しいものになりそうです。こどもたちの体の動きがそのまま線になり、青い毛糸みたいな自由な線が、どんどん布に描かれていきました。

こちらのお姉さんたちは、何を描き始めてるのかな?「大好きな"カフェ"を描いてるよ」「これは弟だよ」「なぞの怪物!」好きなものを次々と描いて笑い合っていました。思いつくまま、まるで勝手に手が動いていくようです。

「そうだ、足だとどうかな?!」「かけるかける!」うわあ、足の指で器用にペンを握ってる!自由のスイッチが入るとこどもたちはいろんなことを思いつくようで、側で見ていても実におもしろい。いつもとちがうペンの”描き方”や”使い方”にも、いろんな発見が。

「こんな使い方もできるよ!」と、2本のペンと棒を合体させた、自作のらくがき道具が登場。まわりの子たちも「わあ!楽しそう」「やってみたい!」と発明魂に火がつきました。今回のペンは大量に用意していますから、何本使ってもOKですよ!

さらに青いペンの数を増やして、こんな道具のアイデアも。「回転させたらおもしろそう」とひらめいたんだって。円盤型のペンなんて、どこにも売っていませんね、初めて見たぞ!見た目が新鮮なうえ、いろんな使い方ができそう。

これも発明かもしれません、らくがきでしりとり!「なんでも描けるよ」というお絵描きが得意な子たちが集まって、絵のしりとりゲームがはじまっていました。しかも途中からジャンルを絞って「”お”がつく、”ケーキ"ってなーんだ?」など、すごい条件縛りつき。ええええ、何だろ?! むずかしくておもしろい。

自由ならくがきには、それぞれの"得意”や”好き”がいつも以上によく登場しました。とにかく数字や漢字にハマっている子、想像上のいきものをどんどん描き続ける子、ゲームやキャラクターの世界観を描くのが得意な子。好きなものを、好きなだけ!思う存分、描くことに熱中しました。

「大好きなともだちの名前だよ」「パパの名前」「ママはこう」なんて、好きな人リストの中に、さりげなくトルネードのスタッフの名前も入れてくれていた。つい「やったー!」という気分になりました。

らくがきといえば、 やっぱりこれが描きたくなる様子…「うんち!」ここでもひっそりこっそり登場していました。描いた子は「これも描いていいんだよね?」とニヤリ。「ちょっと!」「やめてよね!」という子や、横でクスクス笑う子も。

「すごくたくさん!」「つかれるくらい描いた」描くことに興奮しすぎて「暑い!」「汗かいちゃった!」というほどのエネルギー。大きな布の全面に、みんなが思いついたものがいっぱい描かれました。

描き終わったところで、たくさんのほうきが登場。「おそうじするの?」いえいえ、最後の仕上げの制作をするんだよ!水の入った容器が登場すると「あ!もしかして…?」

らくがきに少しずつ水をかけながら、ほうきで伸ばしていくと「どうなるんだろう?」と不思議ながらも、「気持ちいい!」「つめたい!」そして水性ペンの青いインクが少しずつじわじわと広がりはじめました。「うわ〜」「雨だ!」

水の冷たさが気持ちよく、夢中で布のいろんなところをなでて、こすって、にじませて。線が溶け出して、混ざり合って、いろんな「青」になっていきました。みんなの絵がまじぁ〜る!でもよく見ると、程よくうっすら残って見える。まるで空気に溶け込んでいったみたい。

最後は床から壁に吊り下げてみました。意外な展開に「すごくきれいだね!」「こうなると思わなかった」「ここ私の空気だよ!」天井からの糸のらくがきも合わせて、すごく魅力的な空間に様変わり!

こどもたちも自分たちの作品に驚き、ちょっと感動モノだった様子。今月は、さらにいろんな制作で絵を展開させてみよう。どんな景色ができていくのか「楽しみ!」

あか・あお・きいろの三原色。トルネードではお馴染みの「色の王様」です。この3つを掛け合わせれば、たくさんの別の色が生まれます。また他の色をどんなに混ぜても、この3つの色は作ることができない、そんな特別な王様たちを使った、色の実験からスタートです。

まずはスタッフが試しに実験。クレヨンのかけらを適当に選んで、カップに入れます。さて溶かして混ぜたら、どんな色になのかな?いきなり"まじぁ〜る”クイズ!

カップのままクレヨンを熱い湯煎に入れて、どうなるのかみんなで観察。少しずつ溶けて「どろどろだ〜」途中、「あ!むらさきだ!」「あ!オレンジがでてきた!」変わっていく色を楽しみながら、結果を待ちます。

最後までしっかり混ぜきると、おいしそうなチョコレートができました。…とはならず、クレヨンの茶色ができました。「少し赤っぽい茶色だね!」そうそう、茶色にもいろんな種類があるよね。みんなも「まだもってない、新しい茶色」を目指して、"まじぁ〜る"しよう!

どの王様を、何個ずつ入れようか?描くのも作るのも好きな子たち。もちろん実験するのも大好き!「明るい茶色にしたい」「すっごく濃い茶色にしたい」「コーヒー牛乳みたいな茶色がいい」あか・あお・きの王様の他にも、最強の王者ともいえる「くろの王様」もお好みで追加。

それぞれカップに入れたクレヨンを、お湯の中へ。 じわ〜っと動いていく様子に「だんだん溶けてきた!」「マーブル模様になってる!」この変化の過程が、見てるだけでもおもしろい。やけどに気をつけながら飽きずに観察していました。

完全に溶けきるまで少し時間がかかります。その間に、クレヨンを流し込むための型も作りました。半分に切られた透明な太いストロー。その両端に、しっかり粘土を詰め込み、封をしておきます。なんだかすごくながーいクレヨンになりそう?!

みんなが配合したクレヨン、どんな色になったかな?一度ぐるぐるとかき混ぜて、確認してみました。「いい色になった!」という声もあれば「あれ?茶色というよりみどりかも」「これは…むらさき?」なんて子も。もう少し変えたいという子は、少し色を足して再調整。

溶けたクレヨンを、先に作っておいた型に流し込んでいきました。ドロドロのクレヨンは…もちろん熱い!でもとろ〜りしているから、ゆっくり少しずつ入れやすい様子です。直接触らないように、木製マドラーでうまく誘導しながら流し込んでいきました。

今度は熱したクレヨンが固まるまで、しっかり冷やしていきます。保冷剤をやさしくあてながら、様子を見ましょう。だんだん気温も暖かくなってきた時期なので、ひんやりしたものが気持ちいい!

完全に固まったところで、型からていねいに外してみると…「めちゃ長い!」「世界一長いクレヨンじゃないか?!」と大盛り上がり。たしかに、こんな長いクレヨンは見たことないですね。少し凸凹いるせいか「なんか木の枝みたいだね」ぽきんと折れた子のを見て「あ、小枝だ!」

それぞれ少しずつ色味のちがう、いろんな枝ができました。「似てるけどちょっとちがう」「これいい色だね」せっかくなので、クラスのみんなで小枝を交換し合って、茶色いクレヨンをコレクション。いろいろ集まるとうれしいね。

このできたてのオリジナルカラーのクレヨンで「何か描きたい!」「どんな色か見てみたい!」早く使ってみたくてうずうずするキッズたち。床にボール紙を広げて、みんなで作った茶色を塗って試してみました。

ボール紙とクレヨンが擦れ合う、いい音!気持ちよくて、いろんな塗り方にチャレンジしていました。たまに色を変えてみたり、力加減や塗る方向を変えてみたり。

木の色や質感も見てほしいなと思い、冬に暖炉で使う薪(たきぎ)も用意しました。木の皮がそのまま残っている部分に注目してみたら「デコボコしてるね」「ざらざらだよ」「ここ、剥がれてるよ!」そこは木がどんどん育っていく時に割れた跡なんだって。

「2本一緒に持って塗ったら、混ざって木の皮にそっくりになった!」と発見した子が。確かに、木の皮にはいろんな茶色がありますね。色味がちがう2本で描くと、薪の色そっくりの風合いになっていました。

ざらざら、デコボコした触り心地も、そっくりにするにはどうしたらいいかな?「へこませる!」「たたく!」「穴あける!」なるどほど。じゃあ工作道具の出番です。めうち・やすり・かなづち…使えそうな道具をご紹介。ここからさらに制作がぐっと広がっていきました。

さあ、どうぐも合わせて使って、木の皮に近づけてみよう。やすりでゴシゴシしたら「なんかふわふわな触り心地になったよ」「剥がれた皮の中みたい」

まるで板金屋さんのように、カーン!カーン!とリズムよく紙を打つ。わあ!いい感じ。たたくと丸い跡がついたり、少しヒビが入ったりしました。「なんか音も楽しいね!」今回のどうぐは音が特徴的かもしれません。

先がとがっためうちは、クレヨンの上からひっかいて細かい線を描いたり、穴をたくさんあけてみたり。いろんな使い方がありました。「虫が食べたいくらいおいしい木」になりました。

「トンテンカン、トンテンカン!」「ゴシゴシゴシゴシ」「ポツ、ポツ」教室中がいろんな音でいっぱいになるほど、みんないつのまにか制作に夢中!手応えがたまらなくおもしろいようで、没頭していました。

かっこいい!木の幹ができた!いろいろな加工をした風合いが自然で良いですね!前回の"空気"の絵、今回の”木”の絵、これらが混ざるとどんな作品になるのかな?次回の制作をお楽しみに。

5月の札幌は、カラッとしていて実に気持ちのいい季節。植物もたくさん芽吹きます。はじめの回につくった空気や風の絵、前回つくった木の皮。みんなまじぁ〜ると、どんな作品になるだろう?クラスごとに話し合って、どんな作品にしようか考えていきました。「公園にある木よりも、もっと大きな木にしたい!」枝の形は?幹の太さは?

前回制作した"木の皮”を、ビリビリ!と分解して、いろんな形のパーツにしていきました。厚みも程よく、手でやぶくのは「楽しい!」心地いい感触だった様子。大きいのも、小さいのも、細いのも、太いのも。バラバラの形にしました。

ここからは、みんなでつくった空気の絵の中で活動します。すっかり乾いた作品を改めて見ると、こどもたちから「海みたい!」「寝たら気持ちよさそう」との声があがり、裸足になって、ごろりん。自分で描いた絵がうっすら見えたり、他の子の絵とまざっていたり。なんだか不思議な感覚です。

容器にいっぱいの、茶色いネバネバしたもの。「これ、何?!」「キャラメルみたい」はい、絶対に口には入れないでください。なぜなら、こう見えて”のり”(接着剤)だからね。「きゃー!それは食べたくない」これでみんなが作った木の皮を貼り合わせて、大きな木の絵を作っていこう。

みんなの希望の形を聞きながら、空気の絵の上にのりを塗っていきました。そこにすかさずこどもたちが、どんどん木の皮を貼っていきます。はじめはまっすぐ伸びていったけど…

やがて二手に分かれていき、さらにそこから分かれていき…「木になってきた!」何種類もの茶色や、それぞれちがった質感、それにゴツゴツしている雰囲気も、なんだかすごくいい感じ。みんなが目指す大きな木になるように、どんどん枝を伸ばしていきました。でも「まだ葉っぱがないね」「どうするの?」

今回はちょっとおもしろい道具を使ってみよう。布を丸めて棒の先につけた"タンポ”。見た目が枝や葉っぱのようにも見えますが、これは葉っぱを描くための道具です。もうこの見た目だけでみんなうずうず…「僕もほしい!」「使いたい!」絵の具をたっぷりつけて、使ってみよう。

絵の具をつけたら、枝のあたりをポンっとすると、かわいらしい丸い跡が残りました。初めは慎重に「ポン、ポンポン」と使っていたこどもたちも、間もなく「タタタタタン」と連打してみたり、勢いをつけて「タン!」と強く当ててみたり。木の枝に葉っぱが生えていきました。

タンポの使い心地がおもしろいようで、それぞれの感覚で、夢中になってポンポン葉っぱを描き続けていました。今月の「まじあ〜る」は、毎回こどもたちが無心になって没頭する時間がありました。広い画面の中でのびのびと描く感覚を楽しんでいます。

みんなでひとつの作品に手を入れると、みるみるうちに絵が変化していくのがおもしろい。5月の札幌は、緑の葉っぱが元気に芽吹いている時期です。外に生えている木のように「もっともっと」「こっちも生やそう」次第に青々とした春の木になっていきました。

ひと段落したところで、作品を持ち上げて壁に貼ってみると…「うわ〜」「なんかすごい迫力だね!」実にダイナミック。チラチラ見える手の跡も、なんだかかわいらしくてクスッと笑ってしまいます。壁にかけて作品の全体像が見えたことで「もっといろんな緑を使いたい!」とこどもたちの制作意欲がさらに膨らみました。

じゃあここから、もう一仕事!絵の具をまぜて、いろんなみどりを作っていこう。「明るいみどりがいいな」「わたしの好きなみどりができた」「なんかかっこいいみどり」「抹茶だ」それぞれにこだわりがある様子。絵が大きいので、たっぷり作っておこう。

色づくりをしていた子から「あれ?みどりじゃない色できちゃった」という声が。それを見た周りのこどもたちは「でも、いい色だね」「…木の実の色じゃない?」「お花もあっていいんじゃない?」など、色から新たな想像が生まれていました。

色ができたら「早く使いたい!」ということで、再びタンポでポン、ポポポン!壁に向かってタンポを使ってみると、さっきとはまた感覚が変わり、新鮮だった様子。長い棒がついてるから「高いところも届くよ!」

複数の緑が入ってくると、なんだか絵に奥行きが出てきたような…それに黄緑系の色も加わると、木全体に光が差したような効果も。こどもたちからも「あれ?なんかすごい」「こうなるんだね!」と、自分たちの制作に驚きの声があがりました。

後半はさらに体力のいる制作でしたが、こどもたちは元気いっぱい。エネルギッシュな子が多いクラスでは、画面の隅々まで枝や葉がひろがり、まるでジャクソン・ポロックのアクションペインティングのよう。狙って作ったものではない、自然なカッコよさがありました。

少人数のクラスでも、みんなでつくるとこんなにすごい絵に。空気も、木も、緑も、ぜんぶがいきいき。楽しんで活動した息遣いが作品から感じられます。