2026.4 シロカラ町3丁目

シロカラ町3丁目①

建築材料や工業製品の型、

医療用ギブスにも使われる石膏。

さまざまなポーズの「石膏像」を
見たことがある人もいるかもしれません。

さらさらとした粉末の石膏は
水と混ぜることで化学反応を起こし、
やがて熱をもって固まります。
粘土や木工とは少しちがう、
石膏をつかった自由な立体造形に、
こどもたちは興味津々!

まっしろな形に、色や景色を想像して
みんなでまちづくりをしてみよう。

プロセス

  • いろんな"型"しってる?

    プリン型、たい焼きの型、ケーキの型。型の形に沿って、中に流し込んだものの形が変わっていきます。お菓子はもちろん、車のボディや建物まで、いろんなところに「型」が使われています。今回みんなが使う型は、牛乳パック!これも型になりますよ。どんな形ができるかな?「うーん、牛乳パックがもうひとつできる?」

  • 逆さにしてみよう

    牛乳パックを逆さにして、底を切り抜いてみました。中を覗くと、いつもは上にある三角の内側まで、しっかり見えます。折りたたまれている注ぎ口をテープでしっかり閉じて、このまま逆立ち状態で使っていくよ。

  • 「せっこうだ!」

    このサラサラの白い粉は、石膏です。キッズの中にも、以前使ったことがある子がちらほらと。水とよく混ぜるとカチコチに固まるので、型に流し込んでいろんな形を作ることができます。実は建物の壁とか、怪我をしたときに病院で作ってもらうギプスとか、あとは美術の彫刻作品を複製した石膏像などにも使われています。

  • 使い方は?

    はじめて使うという子も多い材料なので、使い方の説明から。石膏が化学反応を起こして固まるためには、気を付けることがいくつかあります。「なんかおもしろそう」「見たい見たい!」一体どうなっていくのかみんな興味津々な様子で、「へえー」と熱心に話を聞いていました。

  • よし!やってみよう

    見ているうちに、「早くやってみたい!」とムズムズするキッズたち。水解用のカップや石膏をすくうためのスプーンなどを準備して、早速スタート。なんだか化学実験みたい!

  • さらさらと入れる

    水面の上から、せっこうの粉をさらさらとふりかけるように入れていきます。一気に入れてしまうと水の中でかたまりになってしまう。「こうかな?」「こんな感じ?」と手つきもバッチリ。加減を調整しながら、慎重に入れていました。

  • 量の目安は

    石膏が水に沈んでいくうちは次々に入れていきますが、積み重なって「もうこれ以上沈まない」という地点になってきたら、そろそろ適量が近い合図です。真ん中だけ山になりやすいので、カップのふちの方にも粉を振り入れながら、状態を見極めます。ここは目で見極める大事なポイントなので、みんな真剣です。

  • よし、混ぜよう!

    ちょうど良さそうな量の石膏を入れたら、ぐるぐる、ぐるぐる…ここからは空気が入らないように、静かにヘラで混ぜていきます。石膏は、水に入れ始めた時点から硬化反応が始まっています。先に入れて底に沈んだ石膏から、少しずつ固くなっているはず。カップの底の方に、かたまりがあったらしっかりとかしておこう。

  • 入れるタイミングは

    はじめは「ゆるいヨーグルトみたい」という状態ですが、まぜていくうちに「なんかとろっとしてきた!」「ほんとだ!」少しずつですが、感触が変わっていきます。しっかりと状態を見ながら、ぐるぐる、ぐるぐる…ヘラの跡が残るくらいまで固くなってきたら、そろそろ型に流し込むタイミングです。みんな興味深そうに自分の石膏の状態を見ています。

  • そーっと…流し込み

    トロリとした石膏を、型に使う牛乳パックの中に流し込んでいきます。そーっと、そーっと…こぼさないように、ここもみんなていねいに進めていました。石膏って、どの作業も楽しい!と言わんばかりの一生懸命さです。

  • まだかなあ?

    流し込みができたら、完全に硬化するまで15分ほど置いておきます。「まだかあな」「早く固まってほしい!」「ほんとに固まるかな?」みんなこの後が楽しみすぎて、わくわくが止まらない様子。

  • おぼえたよ!

    せっかくなので、固まるまでの待ち時間に、もう1回石膏づくりをしていきました。今度は少し多めの量を作ってみよう!2回目のチャレンジは、さっき使った道具や材料をすっかり覚えて、自分たちで次々に準備を進めていました。「よし!やるぞ!」「まずはせっこうをふりかけて…」

  • 勢いがすごい

    「よし!粉はこのくらいだ」「まぜるまぜる!」「いいせっこうになるように…」1度体験して覚えたことを、すぐに再度挑戦できたのは、とても良い経験だったようです。みんな自信満々、積極的に取り組んでいました。

  • あったかい!?

    2つめの紙パックに石膏が入れ終わったら、1つ目の石膏の状態をチェックしてみました。「あれ?あったかいぞ!?」「うそ!」「わあ、ほんとだ!」みんな自分の牛乳パックを触って、その様子の変化におどろいています。石膏は、ホカホカと熱を発しながら硬化していきます。つまり、温かいということは…?! 紙パックをビリビリと剥がして「うわ、かたい!」「カチカチだよ!」

  • 「おうちだー!」

    問題は牛乳パックの開け口の部分。「ここだけなかなかはがれないぞ」どうにか隙間に指を入れて引っ張ってみると、型がポコっと外れた!中から出てきたのは「おうちみたい!」真っ白い、三角屋根の小さなおうち。まるで絵本のような様子に「かわいいね」「やったー!」

  • 「このおうちはね…」

    少し出っ張った部分など、気になるところはやすりがけをして形を整えました。小さなおうちに触れながら「屋根は赤がいいなあ」「それで、窓もつけてね、ドアはこっちでね…」さっそくいろいろなおうちのイメージが膨らんでいるようです。続きは次回のお楽しみ!

シロカラ町3丁目②

白は、想像の余地がある
無限の可能性を秘めた色。
まっ白な石膏の家を並べて
こどもたちの「想像の町」作りへと
制作が展開していきました。

草木が生えて、道路が伸び、
車や動物も動いている。
「これは何のかたち?」
「どこに置く?」

こども同士の発想が連鎖するように
次々にアイディアが呼び起こされ
「こんな町になったらいいな」が
どんどん形になっていきました。

プロセス

  • おうちが増えた!

    前回ワクワクした石膏体験。ふたつ目のおうちがまだ固まっていなかったため、この回に型をはずしてみると、もう水分がずいぶん抜けてて、カチカチになっている!教室にたくさんのおうちが登場。

  • 町を作ろう!

    こんなにたくさんの家があると、けっこう大きな町になるのでは?! この回からは「シロカラ町3丁目」の制作です。みんなで楽しい町になるといいですね。それぞれの家を建てるための土地を分けて、さっそく制作スタート!

  • それぞれの土地

    まずは自分の敷地にグリーンをペイント。ローラーでコロコロと塗り広げていきました。これは早い、きれい、そして楽しい!ベースに使ったウレタン素材と、スポンジローラーとの相性もバッチリだったようで、感触が気持ち良い様子です。

  • おうち以外にも…

    石膏の型抜きを体験した前回に続いて、今回は、もう少しいろんな形の型を使ってみましょう。「これは木?」「ブロックみたいな型もある」「くるまだ!」まちにたくさんありそうなものばかりです。型を見ただけでも、自分の作品にどう使おうかと想像が広がります。

  • 石膏づくり

    今回もまた石膏を使えることを知ると、こどもたちは大はりきり。「上手に作らないと!」「できるよ!」「こうでしょ」粉を入れる手つきも慣れてきていて、自信満々。気をつけるポイントもよく覚えていました。すごいぞ!

  • ぐるぐるぐる…

    石膏は、トルネード以外ではこどもたちが扱う機会の少ない素材です。試す・覚える・慣れるの3つのステップを踏んで、体験を深められている様子。混ぜる作業も「まだかな〜」「そろそろか?」「まだだ」少しずつ固まっていく感触を自分でよく確かめながら、根気よく取り組んでいました。

  • 型に流し込み

    「きたきた」「そろそろだ!」少しだけもったりしてきた石膏を確認したら、型の中に流し込みました。前回よりも型が小さいので、少量ずつの石膏ですが、形が複雑な形になった分、ていねいさが求められます。どんな形が出てくるのかなあ?と想像しながら作るのが楽しい。

  • みんなの分!

    車のグループ、木のグループ、ブロックのグループなどに分かれて、それぞれの形を作っていきました。たくさん作って固めて、みんなで分け合いましょう。流し込んだ石膏は、固まるまで10分ほどそっとしておきます。

  • カップに残った石膏は

    「うわあ、粘土みたい!」と、カップの底に残った石膏で、おまけの制作をしている子も。これは石膏が固まる前の、ほんの少しの間だけできる体験です。この柔らかそうな丸っこい形は、なんだろう?石?動物?お庭などの生垣にすることもできそうですね!

  • 「固まったよ!」

    石膏が固まったグループから「かわいいくるま!」「木ができたよ!」とおどろきの声が。取り出した石膏は、まるでミニチュアカーや模型パーツのような、きれいな形になっていました。これはうれしい!みんなの町の素材が、一気にたくさん増えましたね。

  • 町に並べたい!

    いろんなパーツができたところで、自分の土地の様子を確認。初めに塗っておいた緑のペイントはすっかり乾いていて、石膏で作ったものを並べることができそうです。真ん中のテープを剥がすと「あ!道が出てきた!」

  • 敷地に並べてみよう

    おうちを建てて、道路に車を走らせて…キッズたち大興奮。「他にもいろいろほしい!」ここからは粘土も使って、より自由度の高い立体造形に挑戦しました。シロカラ町には、何があるといいかな?粘土も、石膏と同じく白なので、こどもたちの想像力がむくむくと膨らみます。

  • 動物もいてほしい

    それぞれ作りたいアイデアを活かして、いろんなものが登場しました。街灯、信号、ベンチ、アトラクション、車庫。人気だったのは「動物!」これまたミニチュアのワンちゃんが仲間入り。

  • 巨大なタコ登場

    まちにこんなに大きなタコが?! と思ったら、タコ公園のシンボルになる「遊具」でした。そうか、まちには公園もいりますね。それにしても、なんて立派なタコでしょう!

  • 町ができてきた

    こどもたちのイマジネーションから、どんどん楽しい町になってきましたよ。みんなの制作で、クラスによっても見どころがさまざまです。また次回まで、身近な町の様子を観察して、作りたいものを探してくるのもいいですね。何が登場するのか楽しみです。

シロカラ町3丁目③

ブルーノ・ムナーリによると
人間の「ファンタジア(想像力)」は
知識や経験をもとに、
新しいものを生み出す力だと
説明されています。

子どもの制作や創造行為もまた、
まったくのゼロから生まれるのではなく、
自分がこれまでに知っている
形・経験・イメージを組み合わせたり
変形したりすることで表現されます。

普段生活する身近なまちをヒントに
こどもたちが思い描いたのはこんな町!
架空の「シロカラ町3丁目」に
色とりどりの景色が広がりました。

プロセス

  • 「シロカラ町だ!」

    教室に来てみると、リアルな青看板が立っていました。札幌の先にある、シロカラ町?いったいどんなとこだろう?こどもたちの想像のまちが、すぐそこに建設中。

  • それぞれの町づくり

    「色がたくさん!」「いろんなお店がある!」「畑もいるんじゃない?」みんなそれぞれの”町”のイメージがあるようです。今日はそれぞれの土地の中にたっぷり作品を作り込もう!!「いえーい」「早くはじめよう!」道路にはアスファルトが張られました。

  • 「絵の具を使いたい!」

    真っ白なシロカラ町に、色をつけたい!色のイメージが膨らんでむずむずしている子たちは、真っ先に絵の具のテーブルに直行していました。色を選ぶ時から、もうニッコニコ。

  • スタンプも使う

    「あ!スタンプもある!」と、新しいツールを発見する子も。「これで窓を描く」「ドアにもいいじゃん」ぺったんぺったん…インクの量や、力加減を工夫して、コツをつかみながら進めていました。

  • 車もお好み仕上げに

    それぞれの好みがよくわかる仕上がりになっていた車。「やっぱ赤でしょ」「上だけ水色にして…」「ライトを光らせたい」「どこから塗るといいかな?」小さな車をきれいに仕上げるために、手順もそれぞれ自分で考えていました。

  • 町が色づいてきた

    春になって花や植物の色が増えてくるように、シロカラ町にも色が増えてきました。香りや、風や、ポカポカと暖かい光も想像しながら「まだまだしたいこといっぱいある」と制作の手が止まりません。

  • 「畑もできたよ〜」

    町で暮らしていくためには食べ物が必要、とのことで「畑で野菜を育てよう。」家庭菜園ですね!土にぴったりな素材を見つけて、自分の土地に敷き詰めていました。ほかにも「スーパーとケーキ屋さんもね」ここにはおいしそうなものが集まっています。

  • 「池も欲しいなあ」

    色画用紙を切って置いてみると、青い池が表れました。わあ、これは水遊びに行きたくなりますね!自然いっぱいの町で、こどもたちも楽しく暮らせそう。

  • 「花があるといいよね」

    いろんな素材・技法でお花を作っている子がたくさんいました。色紙、カラーグルー、粘土…。土に植えて、美しい花壇に。

  • 「安全な町にしたい」

    「これがないと危ないよね!」と、まちのみんなの安全を守るため、横断歩道も登場。「じゃあ信号も?」さらに道路脇には「駐車禁止」の標識が立てられていたエリアもありました。こどもたちの町を捉える視点がおもしろい。

  • 「マンションも作りたい」

    この町は一軒家ばかりの住宅街ではありません。人がたくさん住めるように「マンションを作りたい!」という子も。自分の敷地内に、3階建ての集合住宅にチャレンジ!

  • お店屋さんづくり

    「おだんご屋さん」「ケーキ屋さん」「郵便局」あったらうれしいお店が続々とオープン!ショップのデザインではこどもたちの発想がおもしろく、それぞれ特徴のある看板や建築物に仕上げていました。

  • お花見はこちらで

    この制作をしている時期、ちょうど札幌では一足遅い桜が開花中。家も、まわりも、ピンクがいっぱい!この時期ならではの、特別な景色を表現してくれました。

  • 「海だー!」

    こちらは前回の制作で、土地の半分にあえてみどり色を塗らずにいた子です。そこがなんと、ステキな海辺の景色になっていました。砂浜もあって「うわあ、いいアイデア!」「わたしの土地のとなりに来てね」と、周りの子たちからも大人気。

  • 作りたい、作りたい!

    「あ!あれもあったらいいんじゃない?」「作り忘れてた!」「待って待って、まだこれを作ってるから!」次々に作りたいものが思い浮かび、制作の手がまだまだ止まらないキッズたち。

  • ようこそ、シロカラ町へ!

    最後に、みんなの町をつなげて大きな作品にしてみました。道路をつなげて「すご〜い!」「ほんとのまちみたい」できたてのシロカラ町をあちこち見ながら、さっそく探検だ!

  • 自分も小さくなって

    小さくプリントした、自分の姿が登場。「みんなで町に遊びに行こう!」続きを作りたくてうずうずしていた子たちも、これを見たとたん、町で遊びたくてたまらない様子。「ここがいいな!」気になるところに行ってみよう!

  • リアルな視点

    自分人形があると、「こんにちは〜」「あら、いらっしゃい!」と、こどもたちの想像の会話が自然と始まりました。小さな自分の姿にイメージを投影し、一瞬でミニチュアの世界に入り込んでいきます。「かわいい」と保護者のみなさんにも好評でした。

  • 楽しい町になった!

    シロカラ町は、白からすっかりカラフルな町に変身しました。こどもたちのアイデアがあちこちに。まちづくりにすっかり没頭した子の中には、「家でも続きを作りたい!」と興奮が冷めやらない様子です。おうちの人ともぜひ遊んでみてね。

さくひん

アートスクール・トルネード

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