2025.07 シー ソー

シー ソー①

暮らしの中で、ふと
「ここにポケットがあれば」
「このドアの幅がもう少し広ければ」など
感じることがあります。
私たちは気づかないうちに、
身の回りの“かたち”に制限されて
暮らしています。

こどもたちが毎日使う
ペンケースもそのひとつ。
「この部分が不便だな」
「文房具をぴったり収めたい」
という視点から、自分にとっての
“ちょうどいいかたち”を
探っていきます。

プロセス

  • どんなペンケース使ってる?

    今も昔もペンケース(筆箱)は、こどもたちにとって身近な収納のひとつ。どんな形のものを使っているのかを見せてもらい、なぜこれを選んだのかを聞いてみると、それぞれの好みやいろいろなこだわりがあることがわかりました。

  • 入れるものの形

    それもそのはず。中に入れるものは鉛筆やペンだけではなく、消しゴムや各種定規、はさみやコンパスなど、いろんな形をしている上に、入れておきたい量も人それぞれ。収納にはちょっとコツがいるようです。さらに手軽にパッと出し入れできるかどうか、使う頻度の多さによる違いなど、必要な形は様々です。

  • ペンケースを作る!

    そこで、「もう少しこうだったらいいのに」って思うことはあるかな?と聞いてみると、ほとんどの子が「うんうん」「ある、ある!」。そこで今月のジュニアでは、自分にとってのちょうどいいデザインを目指して、ペンケースづくりに挑戦です。

  • 何から考える?

    「作っていいの!?」「やったあ」と、教室内の空気がザワザワ...どんな場面で使うか、何を入れたいかなど、それぞれさっそく考え始めたようです。「お弁当箱みたいな2段にしたい」「ねり消しを隠せるとこがほしい」「クレヨンをきれいに収めたい」お互いの案を披露し合いながら、発想を膨らませている様子です。

  • 素材は「木の板」

    それぞれが考えた形を、最終的に木材で作っていきます。箱のたて・よこ・高さの他、仕切りや蓋、引き出しなど、自分の好みの形で組み立てていきましょう。計画性はもちろん、高い工作スキルも必要になりそうだから、本気でチャレンジせねば!

  • プロトタイプの制作

    絵に描くだけではいまいち想像がつかない部分もあるので、実物大のプロトタイプを作ってみることに。その中に実際に文具を入れてみて、サイズは良いか、使いやすいかどうかなどを試してみることで、細かな部分までしっかりとデザインできそうです。最終的に使う木の板とほぼ同じ厚みのスチロール板で模型を作ります。

  • 免許をとろう!

    スチロール板をカットするには、定規とカッターを使います。みんなはカッターを安全に使えるかな?実はカッターを定規に当ててきれいにまっすぐカットできる人は、大人の中にもそう多くいません。そこでキッズに続いてジュニアのみんなも、道具の安全講習で扱いをしっかり学び、習得したら免許証を発行することに!

  • カッターの扱い

    切れる刃よりも、切れない刃の方が、実はすごく危険。妙な力が入っていない方が、きれいにスッと切ることができるからです。そして実際に5mm厚のスチロール板を自分でカットしてみると...実は断面がななめになっているという人も。これは、刃がまっすぐに立っていない時に起こります。「なるほどー」

  • 力を抜いて!

    少し力が入って刃が傾いたり、定規に当てる角度がずれるだけでも、切り口がななめになります。ほとんどが姿勢の問題や力加減で、シンプルながらむずかしい。はじめから刃をまっすぐに構えることができていた子は、断面もピシッと直角に切ることができていました。

  • カッター免許授与式

    厚いスチロール板で練習を重ねて、カッターの扱いのコツを掴むことができましたので、薄い紙ならもっと楽にきれいに切れるでしょう。みんなケガや危険行為もなく「教室でカッターを使用する許可を出します!」ということで免許証の授与式も。ぺこり。

  • ペンケースのデザイン

    いよいよペンケースの制作に取りかかりました。自分のペンケースについての希望や形のイメージが、なんとなく固まっている子も多く見られました。デザインが始まると、頭も手もフル回転!どこから始めるかは人それぞれで、その進め方自体に、早くもこどもたちの個性がしっかりと表れていました。

  • 絵に描いてみる

    考えたことを「まずは絵に描こう」と、イラストや図解で描き出す子がちらほらと。「こんな感じ」と、絵に描き表してみると、自分の頭の中ではっきりと決まっている部分と、未だあいまいで、迷いのある部分がわかるようです。

  • 中に入れるものを計る

    中に入れたいものを、じっくりと観察・分析することから始める子も。文具を並べて、長さを測り、おおよその量なども検討した上で、ペンケース全体のサイズや形状を検討していました。

  • 構造から考える

    自分の大事なものをこっそり隠しておくため、「作りたい"仕組み"がある!」という子もちらほらと。たとえば「隠し扉をつくりたい」「箱の中にさらに蓋をつくる」「引き出し式にする」など、構造的な面におもしろさを感じて、発想を広げている子もいました。

  • 問題を解決したい

    こちらはなんと「50色のクレパスを入れるためのケースを作りたい」とのこと。元々のケースが少し柔らかく、「持ち運ぶたびに中身が寄ってしまうのが問題」とのことで、解決したい課題がはっきりしていました。

  • 別のものから発想する

    お!こちらは、本の形のペンケースを作っているようです。なぜこれを発想したのか聞いてみると「早弁ができそうだから」とニヤリ。…確かに、開いた状態で立てて置くことができるのは新しいかもしれません。さらに本棚に収納することもできそうだし…意外な形ですが、実はかなり実用的かも?!

  • 「カワイイ」も大事

    こちらのプロトタイプには、どうぶつの顔がついている?! 使うたびに楽しくなるような「カワイイ要素」も、こどもたちにはすごく大事な様子。いつもご機嫌な自分でいるために、または息抜きをするためにも、役に立つかもしれません。

シー ソー②

頭の中で考えた形や構造を、
素材を切って組み立てながら、
実際の形にしていきます。

「まっすぐに切れているか」
「ぴったりに接着できたか」
ほんの少しの隙間や重み、平滑さなど
計画ではわからなかった素材の特性も
一気に感じられます。

自分の手でつくる”生の体験”は
たくさんの気づきを与えてくれます。

プロセス

  • のこぎりを使いこなす

    最近は、のこぎりを使ったことがない、あるいは苦手意識を持っている大人も増えてきました。でも適切な使い方を覚えれば、誰でも安全に、手軽な制作のツールとして扱えるようになります。ジュニアのみんなも、安全講習で今一度使い方を確認しながら、「どうぐ免許」を取得していこう!

  • 基本の使い方

    はじめに、切るもののセッティング方法から、のこぎりを持つ際の姿勢まで、大事なポイントをいくつか伝達。一歩間違えると自分が怪我をしたり、あるいは周りの人に怪我をさせてしまうかもしれない道具です。周囲への「気遣い」や、環境整備の「安全チェック」がとても大事です。

  • 各自のパーツ作りへ

    ほとんどの子が、トルネードでのこぎりを使ったことがあります。ということで、実際に自分のペンケースの制作をしながら、免許の実技チェックをすることに。大きめの板から一つずつ、自分が必要とするサイズのパーツを切り出していきます。

  • ひとりでできる

    キッズとちがい、ジュニアになると体も大きくなりますから、「切りたいものをおさえる」+「切る」という2つのことをひとりで同時にできるようになります。小さい頃から通っている子も多いので、おっきくなったなあ〜と感じる瞬間です。

  • すごく安定してる

    高学年のこどもたちは、さすがの安定感。サクサクと作業を進めていました。でもジュニアで一番小さな3年生たちも、今回のプログラムで改めてコツやポイントを確認したことで、一気に上達した子が増えました。

  • 手の筋肉が!

    「ギコギコ」のこぎりを押し引きする動作は、腕(というか実は全身)のいろんな筋肉を使います。いくつか必要なパーツを切っていくうちに、教室のあちこちから「う…腕が!」「ぷるぷるする...」などの声が。できるだけ軽く押し引きするのがコツですよ!

  • 何度も切ると身体が覚える

    切ろう、切ろう、と力まずに、道具に軽く「切らせる」ような感覚がつかめると、今までのは何だったんだ?というくらい、楽に切れるようになります。切る時の音も「ザッザッ」から「サーッサーッ」と軽くなってきたら上達の合図。

  • パーツを合わせてみる

    いくつかパーツができてきたら「ボンドで組み立ててみたい!」という子も。たしかに、ここで「あれ!?1センチ短かった…」なんて気づくこともあり得ます。組み立てながら作るのは、いい方法かもしれませんね。

  • 形になってきた

    組み立てると、全体感が見えてくる。「おお〜」模型とはちがう素材の重厚感!実際使う想像もしやすくなるようです。ふたの構造を「スライド式にできないかな?」など各自のイメージが新たに膨らんでくることも。いいですね。

  • 作りたいパーツはまだまだ!

    外形から、だんだんと中の細部の仕組みづくりへ進んでいます。使うパーツも、どんどん細かくなっていきました。「えっ、もう終わりの時間!?」「まだ作りたいなあ」と名残惜しそうなこどもたち。続きは次回!

  • そして授与式

    今週ののこぎり制作も、ケガなく安全に実施できていました。みんなに「のこぎり免許」発行です。次回も安全第一で制作しましょう!

シー ソー③

機能と形が一体化していく。
色や模様の意味を加える。
試行錯誤を繰り返しながら
それぞれの「理想のペンケース」が
できあがりました。

完成した満足感と共に、
考えたことを形にしていく
おもしろさを
味わうことができました。

プロセス

  • 完成させるぞ!

    前回からの1週間で、さらに改良したい点や仕上げについて考えてきた子が多くいました。「中に仕切りをつけたいな」「まだ切りたいパーツがたくさんある」「早く色とか模様の仕上げをしたい!」こどもたちのいろんな希望がじわじわと滲み出る。

  • 接合方法は?

    基本的な接着にはボンド、ふたの開け閉めには蝶番的な役割をする強力な布テープ。「隙間ができちゃった!?」という人のために、隙間埋め用のパテも用意しました。さらに、緊急で「すぐ接着したい!」などの場合には、グルーガンも。自分の組み立てに必要なものを選んで使います。

  • 残りのパーツ

    「あと少しで切り終わる!」という子もいれば、「まだ切るパーツがたくさんある!誰か〜たすけて!」なんて声も。もう、あとは完成させたいから、とにかく手を動かすのみ!でも切る時は、落ち着いてね。

  • 完成形が見えてきた

    前回と今回、2回に分けて行ったのこぎり&組み立て作業。ちょうどこの時期は真夏日とかぶっていたこともあり、こどもたちは気力体力共にMAXで使っていた様子。それでも「全部自分で切る!」という気概をもった子も。がんばれ!

  • パーツの加工

    木の切り口は、少しガタガタしていたり、ささくれがあったりもします。部分によっては接合の前にやすりで少し削ったり、ぴったり接着できるように角度を調整したりする、ていねいな作業も必要でした。

  • 開けたり閉めたり

    最も人気の、パカパカ開け閉めできるふた。勝手に開かないように留める仕組みを考えて作っていたのは、高学年の子でした。「これはいい!」「どう作ったの?」と他の子も参考にしていました。

  • スライド式にしたいなあ…

    本体ができてきて、ふたの構造を考え始めて、急に「スライド式にしてみたい」と工夫をはじめた子も。細い角材をガイドに使うことで、ふたを横にスライドする形にできそう!とのこと。

  • 木の板だからできる形

    こちらは、文房具を立てたまま取り出せるデザイン。これは実際使う時に便利そう!ふたも開け閉めできます。パッと開いて、中のものを選びやすそうですね。模型の段階でアイデアがしっかり固まっていたので、制作の工程を見ていてわくわくしました。

  • 仕切り方もデザイン

    おっ!? と思わず目を引いた、ななめの仕切り。たまたま実験していて見つけたアイデアのようで「これ、なんかよくない?意外と使いやすいし」と本人もお気に入りの様子。だんだん小さくなる鉛筆とか、背の高さに合わせて位置を変えられそうだね。

  • 使うところを想定して

    こちらは、「持ち運び用じゃなくて、部屋などで定位置に置いて使うもの」とのこと。箱全体を斜めにセットしてるので、ものがこぼれない。パッと手を離すと中にしっかり入る。な、なるほど!既存の「ペンケース」というイメージからは、なかなか出てこないデザインかも。

  • こだわりと機能を同時に実現

    こちらは、鳥が大好きな子のデザイン。「鳥の丸っこさを表現したい」ということで、角材をたくさんぐるりと接着して、丸い筒の形に。ナイスアイデア!おなかの部分にたっぷり文房具が入り、実用性も高めてる。満足の出来!

  • 引き出しだ!

    「引き出し」のデザインは、こども心をくすぐるらしい。いや、大人でもそそられる!いろんなものを整理したい人にとっては、きっちり分けられるこの形は魅力的。ただしサイズの微調整がとても難しく「も、もうちょっと…!(はいらない!)」と、最後まで微調整をがんばっていました。

  • いっぱい入る!

    「私はなんでも入れたい!」と、大容量のペンケースを作った子も。お絵描き道具もクラフト道具もなんでも入る!わあ、スティックのりも、定規もペンも、ぴったりサイズでスッキリだ!

  • 仕上げをしよう!

    形ができたら、あとはどんな仕上げをする?シンプルに1色で全体をペイントする子もいれば、マスキングテープやシールを使って模様をつくるのも人気でした。この最後のペイントで大きく印象が変わる子もいて、意外な仕上がりに目が離せませんでした。

  • ロッカーだ!

    こちらは、木のペンケースが、あっという間にロッカー風に?! 「アメリカの映画っぽく」ペイントした上に、汚し風の質感を加え、ミニチュアサイズの貼り紙まで!すごい勢いで制作したようで、雰囲気がガラリと変わって驚きです。

さくひん

アートスクール・トルネード

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