2025.1 もんもんすたすた

もんもんすたすた①

凸版、凹版、平版、孔版。
いろんな「型」をつくって
図像を複製する"版画"の技術は、
古くから世界各地の文化の発展に
重要な役割を担ってきました。

この月のキッズコースでは
ステンシル(孔版)の技法を使って
巨大なモンスターカードづくりに挑戦!
自分だけのオリジナルのモンスターの型を作り、
双子、三つ子、四つ子...と増殖させていきました。

直接描く絵とは一味ちがう、
版を介して制作するおもしろさを
体験するプログラムです。

プロセス

  • カードゲームをつくろう

    カードゲームはこどもも大人も一緒に遊べて、少人数向けもあれば大人数向けもあり、ルールもさまざま。中でもここ数年こどもたちに大人気らしいのが”ナンジャモンジャ”。「ナンジャモンジャって、なんじゃ?」でもみんな「知ってるよ!」

  • 双子のモンスターカードづくり

    「でもゲームって作れるの?」そこでためしに小さな2枚のカードに、双子のモンスターを描いてみてもらいました。「そっくりにするのってむずかしいね」「変なモンスターになったよ!」クスクスと笑い声も。

  • プレイしてみよう!

    作った双子のモンスターカードを使って、ゲームのテストプレイ。それぞれのモンスターに好きな名前をつけて、後から同じモンスターが出てきたらその名前を叫ぶ!笑える名前や覚えにくい名前がつけられて、さっそく大盛り上がりでした。

  • ビッグサイズにしよう!

    そして、この月はこのモンスターゲームの巨大版を作ります。こどもたちはカードのサイズを見て「えー!」「大きすぎだろ〜!」さっきのゲームをこんなに大きく作るなんて...でも「楽しそう!」とワクワク顔。

  • ステンシルってなに?

    同じモンスターカードをたくさん作るため、版画に挑戦していきます。切り抜いた穴にインクを落とす”孔版”の技法を説明。「別名、ステンシルともいうよ!」工程ごとのコツや道具の扱いは少し複雑ですが、みんな興味津々。

  • ローラーにインクを巻く

    今回は型のサイズが大きいので、ローラーで色をつけていきます。ローラーを転がして全面にインクを巻きつける際にも、ムラなく仕上げるためにコツがあります。楽しそうな道具に「早くしてみたい!」

  • シルエットづくり

    まずはモンスターのシルエットを考えよう。紙を半分に折って切り抜く左右対称の形や、「チクチクした形がいい」と細かく切り出したり、「へんな形ができたよ!」とニヤニヤする子も。

  • 型作り

    さらにシルエットを透明なシートに写し取り、中を切り抜いて、ステンシルの型を作っていきました。複雑な形を作りたい子は切るのがたいへんですが、ここはちょっとがんばりどころ。

  • どの色にしよう?

    絵の具はたくさんの色を用意しました。「青っぽい緑ないかな?」「もうちょっと明るい色がいい」それぞれ自分のモンスターに対して強いこだわりがあり、色選びの段階から楽しそう。

  • 型が動かないように

    ステンシルで注意したいことは、インクをつけている間に型を動かさないこと。途中で滑ったり浮いたりしないように、今回は軽くスプレーのりを吹いてから刷りの作業をはじめました。

  • コロコロが楽しい!

    お楽しみのローラー作業は、はじめは様子を見ながらおそるおそる...できるだけムラなく、濃いところと薄いところの差がないようにていねいにローラーを転がしながら、端から端まで何度も確認していました。

  • そっとめくると...

    全体に塗れたことを確認したら、型をそーっと持ち上げて「できた!」「やったー!」教室のあちこちからうれしそうな声が聞こえました。きれいに刷り上がると、気持ちいいね!

  • 複製する

    慣れてからはみんなスイスイ!「もう一枚!」「三つ子にしたい!」版画の刷りの作業は同じ作業の繰り返しに見えますが、スペシャルなおもしろさがあります。みんな複製作業に夢中で、次々に刷り足していました。

  • 10つ子って?!

    双子ちゃんから三つ子、四つ子...最終的に「え、10つ子?! 」器用に手早くこなす子もいました。それぞれ大きな紙に自分の力でしっかり刷れたという手応えが大きいようで、来週が楽しみな様子でした。

もんもんすたすた②

1つの色だけではなく、2色、3色と
色を重ねてることを「多色刷り」といいます。
さらにその形も2版、3版と複数の種類を使うことで、
できあがる絵は多種多様に広がります。

古くから日本の着物の柄などに使われる"型染め”も
孔版(ステンシル)のひとつ。
「形を作って、位置を合わせ、色をつける」
というシンプルな技法ではありますが、
その技術は奥が深く、魅力ある表現が生まれます。

キッズのみんなも「強そうなのがいいな」
「かわいい顔にしたい!」など
各自のモンスターのイメージに合わせて、
手や足、顔などを刷り足していきました。
コツをつかんだら、どんどん刷ってみよう!

プロセス

  • 多色刷りに挑戦

    この回は、前回剃ったモンスターのシルエットにパーツを付け足していきます。目・鼻・口などの顔パーツをはじめ、手足や耳、ツノ、何をつけてもオッケー!

  • 早く刷りたい!

    前回のボディの刷りで、みんな孔版の手順をよくわかっています。準備も素早く、やる気満々!今回は版のサイズが小さくなること、位置合わせに気を付けるなどを伝えたら、さっそく制作スタート!

  • 体のパーツを考える

    どんなモンスターにしよう?「尻尾をつけたい」「足を長くしたい」いろんな形を切り出した紙の中から試したいものを選び、自分のモンスターをどう進化させるか考えてみました。

  • こっちの向きだと...

    同じ形でも、向きを変えたり、配置するところを変えると「ひげにも見えるし、牙にもなるね」こどもたちの自由な発想でいろいろ試しているうちに、思いがけない使い方を発見することも。

  • 犬モンスター?!

    「犬のようなモンスターにしたい」と目や鼻をつけてみたけど「モンスターになっているかな?」と気になっている様子。パーツをあれこれ変えながら、モンスターっぽさを出そうと一生懸命。

  • 版の制作

    自分が作りたい形を透明シートに描いて、版を切り抜きます。目、手、足などパーツごとに色も変えられるので、何色で刷ろうか?と考えながら版作りをする子も。

  • プリントしよう!

    お楽しみのプリント作業は、前回よりも版が小さくなったので、そっくりなモンスターを刷っていくには1枚ずつていねいな位置を合わせが必要になります。

  • うまくなってる!

    前回に刷りの作業を何度も経験しているので、ローラーの扱い方やインクの量の調整などはバッチリです。多すぎず少なすぎず、力加減も経験の中から感覚を掴んでいる様子。

  • 色を重ねて

    この回は、刷り上がるたびに色や形が重なり、絵がどんどん変わっていくるのがおもしろい。下の色と重なる部分の色が、思いがけない発色になることもあります。何を先に刷るかの順番も大切です。

  • 版を作り足す

    ひとつめの版を全てのモンスターに刷り終えたら、次の版の制作へ。何のパーツをどの順番で、どんな色で刷ろうかな?手を動かすだけではなく、頭の中も忙しい。

  • 細かいパーツ

    大胆な配置もあれば、小さなパーツを複数使って密度の高い制作になる子もいて、それぞれのペースで進めていました。細かな作業が得意な子は、小さいパーツでも粘り強くて感心。

  • 自分だけのモンスター

    「猫?」「コウモリ?」自分の頭の中にあるオリジナルのモンスターを作っているそう。かわいいんだけど、どこかカッコ良さもあり、何とも個性的!自分の中からどんどんイメージが出てくるようです。

  • 大好きなモンスター

    「ゲームに出てくるモンスターを作りたい」という子は、そっくりになるように版づくりからとても工夫していました。必要なパーツがたくさんあって大変だけど、楽しすぎてにっこにこ!

  • 枚数が多くて…

    前回は一つの形でシンプルな制作でしたが、この回は型も色も、たくさん使っていきます。枚数の多い子はさぞかし大変だろうと思いましたが、モチベーションが高く「がんばって最後までやるよ!」

  • 同じ色は一つの版で

    キッズの中でも小学生のこどもたちは理解力も高く「同じ色なら、同じ型で一気にできるぞ」と気づいた様子。大きめの版に複数の穴を切り抜いて、一気に刷っていました。

  • もっともっと刷りたい!

    「まだ作りたい」「そろそろ片付けの時間だけど、もう1版やっていい?」後半になるとみんな手際が良くなっていたので、ちろんオッケー!各自で片付けもしっかりできました。

  • モンスターが見えてきたよ

    前回はモンスターのシルエットだけでしたが、版を重ねるて表情が生まれ、それぞれのモンスターのキャラクターが見えてきました。性格や動きを想像してみるのも楽しい!

  • (おまけ)

    モンスターが大好きな子が、前回の制作の後に「家でモンスター作ったよ」とトルネードに持ってきてくれました。布を細かく縫い合わせて、綿も詰めてあるなんて...モンスター愛に溢れている!

もんもんすたすた③

キッズのこどもたちにとって
「複製すること」はなかなか難易度が高いもの。
でもステンシル(孔版)の技法を知ることで
そっくりなものをたくさん作る楽しさを
体験することができました。

ここからは自分のモンスターをさらに作り込み、
お楽しみのゲーム大会に向けて
イメージを詰め込んでいきました。

さてさて、どんな名前がつけられるかな?
みんなのモンスターが集結して
大きなカードゲームに挑戦です。

プロセス

  • 早く遊びたいな!

    モンスターゲームのルールを確認しつつ、それぞれのモンスターをどう完成させるかについて考えていきました。「はやくゲームしたい!」と待ちきれない様子もありますが、まずは作品を仕上げよう。

  • そっくりにしたい

    この回はステンシルよりも自由度が高い、ペンやコラージュを使って仕上げていきます。ひとつのカードにアイテムを増やすと、残りのカードにも同じ加工をしていくので、なかなか大変!

  • ペンで仕上げる

    細かいところを描きたい場合は、ペンでカードに直接描くのが良さそう。このモンスターは「目がたくさんついてるの」ギョギョ〜ッ!急におかしなモンスターになってきた!

  • 紙を切って貼って

    色紙でかわいい帽子をかぶったモンスターに変身させています。同じ形を複数切るために、型でなぞったり重ねて切ったり。複製方法も自分なりに工夫している様子でした。

  • シールやテープで

    シールやテープも、さまざまな使い方ができます。切って使ったり、重ねて使ったりするうちに、モンスターがどんどん進化していく!模様づくりにこだわる子も。

  • 双子だよ

    一卵性双生児のように、そっくりなモンスターを目指す子もいれば、似ているけどどこかちがう...?という、ちょっとした違いを楽しめるカードになった子もいました。

  • 巨大カードでレッツプレイ!

    カードが完成して早めに片付けをしたら、巨大カードゲームがスタート!順番を決めてひとりずつ、裏返したカードをめくっていき、特徴をみながら名前をつけていきます。

  • 名前をつけよう!

    誰が生みだしたモンスターかは知らないけれど、みんな特徴をよく見て名前をつけてくれました。自分のモンスターに名前を付けてもらえたら、作者もウキウキ嬉しそう。

  • 盛り上がってます!!

    既に名前をつけられたモンスターが出てきたら「くるくるリボン!」「くもちゃん!!」こどもたちは必死に名前を思い出して、声を張り上げます。審判の先生たちも手分けして覚えないとついていけないほどでしたよ〜!

さくひん

アートスクール・トルネード

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