「サンタクロースってどんな人?」赤い服と帽子をかぶってて、長いおヒゲのおじいさん。でもみんなが寝ている間に家に来るので、実際のところはどんな人か知らない...この回は、自分が考えたサンタクロースの姿を作ります。
緑色のイギリスのサンタや鬼のようなドイツのサンタ、魔女のようなイタリアのサンタなど、世界には色々なサンタがいて、服装も違えばやることもちがうみたい!悪い子にはお仕置きまでするサンタも!!子どもたちは面白がったりゾッとしたりしていました。
それぞれ自分だけのサンタクロースを作りますが、何をしている場面かな?どんなポーズかな?そのためにどんな素材が使えそう?木材やわた、布、糸、紙や棒など、いろんな素材を実際に触りながら、どんな方法で作ると楽しそうかを考えていきました。
「木で作りたい!」という子たちは、様々な大きさの木材を組み合わせて、サンタの骨組みを作っていきました。使いたい形にぴったりなものがない時はのこぎりで切ったり、釘を打つ本数を1本、2本と使い分けて、イメージを少しずつ形にしていきました。
長い釘、短い釘いろいろな釘がある中で、どれを選ぶのかからみんな真剣。短すぎるとすぐに抜けてしまうし、長すぎると裏から先が出てきてとっても危険!組み合わせたいパーツの厚みと釘の長さを確かめていきました。1本だけ打ってくるくる動くしかけにしたり、2本、3本と打ち込んでしっかり固定したり。
サンタさんのマントを作りたい、でも布だけだと柔らかすぎる...ひらひらとした形を固定させるため、なんとグルーガンを使ってマントづくりをしている子がいました。ナイスアイディア!どんな角度が好みか、細かなこだわりを大切にしながら形を調整していました。
「サンタクロースといえばやっぱり赤だよね!」ということで、赤い絵の具で塗ったパーツを作っては「見て見て!」とうれしそう。確かに、これだけでクリスマスの雰囲気が出てきてしまうのが不思議。何を作るか、どう作るかを考えること自体がわくわくする様子。
素材選びや組み合わせ方は、それぞれのアイディアがいかされていました。こだわりたい顔の部分は「粘土で作る!」目もとの位置を調整しながら小さなビーズを埋め込み、イメージ通りの表情が生まれるよう工夫していました。トルネードのこどもたちは、細かい作業も得意な子が多いですね。
サンタクロースはおじいさんだから、細いひもをネジネジ...器用に三つ編みして、真っ白いおヒゲを作っていた子もいました。きれいにできたから、「見て見て!自分の顔におヒゲを生やしちゃったよ」まるで小人のおじいさんのような、かわいらしい顔が。
女の子の中には、ふだんからお家でも自作の人形を作っているという子がちらほらと。いろんな作り方のアイディアをもっています。今回は羊毛に着目して、くるくる巻いたりニードルで差し込んで固めたりしながら作ってみていました。細かい部分まで思い入れがたっぷり。
サンタさんができてきたら、持ち物も忘れずに。「大事なプレゼントも作らなくちゃ!」みんな何をお願いしたのかな?プレゼントにリボンをつけて、袋に入れたら準備万端。クリスマスに関する制作はまだまだ続きます。次回はサンタさんの他にも、いろんなものを作っていきますよ!
サンタクロースは、いつきてくれる?「クリスマスの日」「真夜中」「みんな寝てる時!」そう、夜です。だから「見たことある人?」と聞いてもみんな「テレビでだけ」「絵本なら。」実際に見たことのないものを作るのは難しいけど、想像するだけでワクワクしてくるものです。
夜の空ってどんな色?「真っ黒...ではない」「紺いろみたいな?」「灰いろっぽいかも」「夜のはじまりは水色だよ」いろんな青空や夕焼けの色があるように、夜の色も感じることが人それぞれ。絵の具を混ぜて、それぞれの夜の色を作ってみることにしました。
「実は暗い色って、黒なしでも作れるんだよ」という声かけに、何色のをどのくらいの量で混ぜたらいいのかな?と考え始める子どもたち。「青に赤を入れて」「茶色と緑も少し入れて」「さらに紫とか...」黒を使わずに暗い夜の色を作る、色の研究がはじまりました。
どんな色になるかを想像しながら、混色の実験がスタート。「もっと紫入れてみよう」「もっと青くしたいな」イメージしている夜の色にするために、たくさんの色を使いながら調整していきました。混ぜる色の量が少ないと「あれ?あまり変わらない」なんて声も。
ちがう色同士を混ぜた時、一気に深い色になる組み合わせを見つけた様子。「暗くなったよ!」「どれどれ?」「何色いれたの?」混色で変わっていく色味を観察しながら「もう少し黄色を足そう」「あとちょっと赤を…」絶妙な配合で、本当に深く暗い色ができていた子もいました。
絵の具の扱いに慣れている子は、色作りも大胆でした。自分の直感を信じて、どんどん強い色を混ぜていく。その都度色味の変化を確かめながら、あまり迷うこともなく「反対の色」を感覚的に取り入れながら混植を進めていました。「不意義な色ができた!」
サンタクロースが活動する場面を作るための舞台に、それぞれが作った夜の色を塗っていきました。「どうしたらきれいに塗れるかな」と自分自身で考えながら、刷毛やローラーを使っていました。塗りやすい角度や置き方がある様子で、まるで職人のような真剣な顔つきです。
それぞれ違う色味の夜の色がいい感じ!さらに塗り進めていくうちに、サンタのいる場面の想像が膨らんでくる子もいて「星や月を描きたい」「草の上の舞台にしたい」などと思いつき、新しい色を追加して塗り足し、自分のイメージに近づけていきました。
色を塗る工程で、いろいろな場面のバリエーションが出てきました。「雪が降ってる」「暗くなった家の中」「空の上だよ!」「町が見える」など、遠景もあれば近景もあり、それぞれの考える景色が広がっていくのがおもしろい。思いを自分の外に出して表現することで、さらに新しい発想が生まれていました。
「クリスマスには雪が積もっているかも」冬の夜の凍えるような寒さをリアルに想像できるのは、北海道の子どもたちならではかもしれません。手を使って作りながら考えると、空気の感じや体の感覚も伴って、表現が自然と広がっていきます。思いついたものをどんどん作品に取り込んでいきました。
サンタが活動する「夜」の舞台ができたら、みんな「早く作りたい」「続きをしたい!」作っている間にむくむくとイメージが膨らんだようで、作りたいものがたくさん出てきた様子。協力して絵の具の片付けを素早く終わらせて、場面の作り込みをしていきました。
「作りたいもの」を考える際、「使いたいもの」とうまく組み合わせて考える必要があります。木材や釘など固いものが好きな子もいれば、布や綿、紐など柔らかい素材が好きな子もいます。それぞれが慣れた手つきで、得意な素材をクリスマスの世界に取り込んでいきました。
クリスマスには、サンタやトナカイだけではありません。いろんな動物、いろんな生き物にもクリスマスがあるとのことで、自分の好きな生き物を登場させていました。それぞれの発想で取り組むと、個性的なクリスマスの場面ができていきそうで、ワクワク!
想像してつくる世界には、こどもたちの持ち味が出やすくなります。こちらはポップな色合いがかわいらしい、しましまのサンタクロース!「真っ赤じゃなくてもいいでしょ」と、色づかいひとつでも一人ひとりの個性が出てきて微笑ましい。
こちらはいろんな大きさ、いろんな形のプレゼントの箱を作っている子。長いプレゼントのボックスには「大谷選手のバットが入ってる」とのこと。中身まで想像しながら、プレゼントの箱を沢山作っていました。あれこれ想像しながら作っていると、クリスマスがますます楽しみになりますね。
今はスイッチひとつで家の中が昼間のように明るくなります。でも電気がなかった時代には、外は月の光以外はほぼ暗闇に包まれ、室内などで使う「ろうそく」や油に火をつけて灯す「ランプ」の明かりはとても弱く、夜は暗い生活だったそう。昔の光と闇を効果的に取り入れたバロック絵画を紹介しました。
この回は、夜の場面に光を効果的に取り入れた作品づくりに挑戦していきます。試しに教室を暗くしてサンタの下からライトを当てると「おおー!」「ホラーみたい」「影が大きくなった」「あやしい!」さらに上から当てると「街灯みたい!」みんなでライトの場所で場面が変わることを試しました。
ドラマチックな作品を見て一気にやる気に火がついた子どもたち。「早く制作をはじめよう!」勢いよく素材をゲットして「ソリをつくる」「プレゼントがまだだった」「トナカイもつくらないと」みんな作り忘れがないように、自分の作品で大事なものから作っていました。
作ったものから、どんどん舞台の中に配置していきました。ひとつずつのアイテムがかわいらしく、大事に作っている様子が伝わってきますね。それぞれの作品にストーリーがあって、こだわりたい部分もみんな違います。完成形をイメージしながら、もくもくと手を動かしていました。
トナカイたちも、おうちやビルも、うまくパーツを見つけては「できたよ!」こどもたちの舞台にどんどんアイテムが置かれていきました。ひとつひとつを見ると作り方いろいろで、いろんな形の木材を組み合わせたり、羊毛で作り込まれたり、粘土でリアルに作られていたり、見ているだけでも楽しい。
こちらの子は、背景にこっそりとした仕掛けを工夫して取り入れ、「空中に浮いてるソリができたよ!」と大興奮。周りに集まった子どもたちも目を輝かせ、「すごい!トナカイも浮いてる!」と驚きでした。自分で考えたアイデアが形になってウキウキ!
灯りをつけたらどんな感じだろう?我先にと試したくてしょうがない子どもたち。まずは教室の一角に置いたブラックボックスに作品を入れて、照明のテストをしてみました。「わー!いい感じ」ドラマチックな影ができて、雰囲気満点。空間の構成もグッと深まりました。
照明の使い方もいろいろで、主役のサンタクロースにライトを当てるのか、それとも背景の別の部分に当ててサンタの存在をミステリアスにするのか...いろいろと実験してみると、表現の幅が広いことがわかりました。自分の作りたい場面に合わせて、試行錯誤していました。
中には「ライトの存在を消したい…」という子どもたちも。小さなライトですが、自分で作る世界感の中ではちょっと異質に感じるのも自然なこと。「建物の後ろ側に取り付けよう」「綿をかぶせたら隠れるね!」ここでもいろんなアイディアが出て、それぞれの作品の中で工夫が見られました。
この回は特別に広めの暗室を設けて、最終的に暗い室内での制作で仕上げの作業を行いました。ライトの位置やものの当て方によって場面が違って見えるため、みんな最後まで真剣な様子。また周りの子達の作品も何だか魅力的に見えて、いろいろなアイディアを楽しむことができました。
終了後に迎えに来てくれたお父さん・お母さんたちも、スペシャルな暗室にご招待。中をのぞいたとたん「おー!すごーい!」と声を上げて楽しんでくれました。力作を見てもらったこどもたちもうれしそうで、「おうちで大事に飾ろう」と大切に持ち帰りました。