2024.11 名画になる

名画になる①

世界の肖像画の歴史はとても古く、
古代エジプトやギリシャから現代に至るまで、
それぞれの社会背景とともに
多様な表現が脈々と展開されています。
改めて見直してみると、
さまざまな視点から多くの見どころがあり、
その時代の社会の営みや
生の息吹を感じることができます。

このプログラムでは
子どもたちが自由な想像力で美術作品に親しみ、
アートをより身近なものに感じるため、
自分が名画の登場人物に変身!
絵の中のモデルになりきるための
様々なアイテム制作を体験していきます。

プロセス

  • 世界の名画が大集合!

    プログラムのスタートから、テーブルにたくさんの肖像画が並びました。どこかの国の王様やお姫様、おじいさんや働く人、楽器を持つ人、画家の姿まで。「これ見たことある!」「知ってるの1枚もない!」いろいろな声が飛び交いました。

  • この絵ってさ

    「この絵の人横を向いてるね」という声から、横向きの絵だけを探してみることに。いくつか見つかりましたが、真横のポーズ以外にも「ちょっとななめもあるよ!」「何か読んでるみたいだよ」くわしく見るきっかけになりました。

  • 探してみよう!

    さらに「帽子をかぶった人を探してみよう!」と声をかけると、あれもこれもと手が伸びました。「生き物」を探せば空に飛んでる豆粒サイズの鳥まで発見したり、「食べ物」を探すのも楽しかった!みんな絵の中をよく見ながら探していました。

  • いろんな被り物

    中でも頭に何かをかぶったり巻いたり、飾りをつけている絵は特にたくさんありました。ベレー帽、ターバン、つばがついた帽子、甲冑をつけた人など、「かぶりもの」だけでもいろんなタイプがあることを発見しました。

  • 衣装をつくろう!

    今回の制作では、自分が名画の登場人物に扮するための衣装を作ります。特に女の子たちからは「どうやって?」「作ったことないよ〜!」などの声が上がりながらも、みんなワクワクした表情で名画選びへ。衣装に注目して「自分が着てみたいもの」を選んだ子もいました。

  • 素材・道具から考えよう

    名画になるためのアイテムは、基本的にすべて手作りです。素材の選択もいろいろな質感の紙、様々な布などを揃えて「どれを使う?」「くっつけるために何を使う?」「着るためにどんな仕組みにする?」それぞれ選んだ作品に合わせて、自分で作り方を考えていきました。

  • お姫さまになる

    「せっかく作るなら、ドレスがきれいな王女さま、お姫様みたいな人がいいな」と選んだこの作品、とってもゴージャス!難しそうと気後れすることもなく「きれいだから作ってみたい」「私だったら、この帽子の飾りはもっと大きなリボンに変えたいな」なんて意見も!

  • 名画の動物になる

    こちらの方は、もともとお気に入りの名画があった様子で「あの名画の、ユニコーンになりたい!」人ではなく、空想の生き物に変身するそう。既に自分の中でイメージがある様子で、大きな紙を見つけて、くるくる丸めて、あっという間に巨大な角を作っていました。すごい!

  • 作りたいものから作ってみる

    なりきりたい名画が決まったら、どこから作ろうかじっくりと考える子も。あれこれ作るものがある中で、まずは自分が1番作りたいものから作り方を検討していきました。紙に絵を描くのか?立体で作るか?素材は何で作るか?いろいろ考えるのも楽しい時間です。

  • この色が気に入った

    印象派のモネの自画像を選んだ子は、青い色合いでまとめられた感じがお気に入りの様子。明るい青、紫色、深めな青など、寒色のバランスが美しい一枚。モネの筆使いに似せたタッチで、自分で混色したこだわりの絵の具で布にペインティングしていきました。

  • 名画が大好き!

    いつもいろんな名画を見ることを楽しんでいる子は、あれもいい、これもいい、どうしようかな…迷った末に決めたのはフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』。大ぶりの耳飾りをつくり、しっかりと耳についているように見える仕組みを考えて作っていました。

  • 色を作って染めてみた

    衣装の布を絵の具で染める子たちも。「もっと濃くしたい!」濃度を調整しながら、イメージした服の色に近づけていきました。乾くと少し色が違って見えるし、まだらに染まってしまうことも。何度もチェックしながらこだわりの色に染め上げました。

名画になる②

「もっとこの絵に近づきたい」
絵をよく見ながら、何が必要かを見つけ、
どう作ろうか?と素材や方法を考え、
制作を進めていきました。

服を染め、模様や飾りを作り、
帽子や背景までそっくりに。
小さなヒントも見逃さず、
見えない部分は想像力で補いながら
ぐいぐい制作を進めていました。
「その手があったか!」というアイディアや
「そこまで作るの?!」というこだわりも
次々に出てきました。

作れば作るほど、見えてくる。
名画の世界にどんどん入り込んでいきました。

プロセス

  • 人物に扮する作家

    世界には、名画や映画の登場人物などになりきることで、自らのアイデンティティを表現する美術家もいます。その人になりきるため、細かな細工やメイク、小道具やデジタル加工も駆使して、世界観を作り上げています。「お、おなじじゃん…」キッズの子たちにはかなり衝撃だった様子。

  • 制作開始!

    みんなももっと名画に近づこう!と声をかけると、やる気に火がついた子たちからは「がんばるぞ!」という声。反対に「あのクオリティを目指すの?」「いやいや、大変だって!」いろんな感想が飛び交いながらも、とりあえずみんな手を動かしはじめました。

  • あとは何が必要かな?

    前回自分が制作したものを改めてチェックして、まだ作っていないアイテムを確認してみると、服や飾りはもちろん、よく見ると背景のセットやいろんな小道具が必要そうな子が多くいました。「どこから作ろうかな?」素材を探して、手も頭もフル回転。

  • 衣装を仕上げる

    「襟がまだない!」「袖が足りない」「模様もそっくりにしたい!」名画になるためにそれぞれの重要ポイントがあるようです。中にはそこまで作るの?!というくらいのこだわりをみせる子も。それぞれ見つけたものを自分なりに工夫して制作を進めていきました。

  • 意外なものをアイテム化

    こちらの子は、絵の具をまぜて、粘土をコネコネ…何の色を作っているのかと思ったら「口紅の色」。ぽってりしたくちびるを、粘土に絵の具を混ぜて手作りしていました。たしかに、その唇はとても重要!だけどそこまで作るとは…あっぱれですね!

  • 小道具を作る

    「名画の人の持ち物も作らないと!」鏡に顔を写して撮りたいから、本物の鏡が使いたいとのことで、それらしい雰囲気の鏡に仕上げていました。来週の撮影のことを、もうドキドキワクワク考えながら制作していた様子です。

  • 作ってみると発見がある

    モネの描いた女性の絵で、真っ黒だと思っていた胸元に「青いお花があるよ!」と発見した子。そうです、この絵のタイトルは『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』でした。いつもは素通りしてしまいそうなポイントもよく見えてくるのが、このプログラムの特徴でした。

  • 少ししか見えてないものも作る

    絵の中の人物の髪に隠れてほんの少ししか見えてない髪飾りを、何の形か想像して作ってみたという子も。「お花かな」と思ったらしく、できるだけそっくりな色を塗り、花びらの形までリアルに作り上げていました。

  • なってるかな?

    制作が進み、アイテムが揃い始めると、鏡で見ながらていねいに確認。大きさはいい?角度はどう?ちゃんとそれらしく見えるかどうか、チェックに余念がありません。作るだけではなく、本番でどう身につけるのかも考えなくちゃ。

  • 透け感も再現したい!

    「よく見たらこの人、薄いヴェールをかぶってる!」どう表現するかまよった挙句、ちょうど良さそうな透け感の布を発見。絵をよく見ながら、それらしい色に染め上げました。色合いがきれいですね!

  • 協力するよ!

    「大きな背景が必要」と大画面に絵を描くことになった子には、他の子からも「色ぬりだけならできるよ!」などの声が上がり、せっせと協力してペイントする場面も。また同じ背景を使えそうな子たちは、協力し合い短時間で仕上げていました。

名画になる③

いよいよ撮影の日がやってきました!
みんなの晴れ姿を撮影するために、
なんとプロのカメラマンが来てくださいました。

「全てのアイテムは揃っているかな?」
「身につけたらどんなふうに見えるだろう?」
表情はどうか、角度はどうか、雰囲気はどうか…。
自分がなる“名画”を何度も確認しながら、
最後の仕上げに取り組みました。

名画に描かれた人物になりきった、
子どもたちのポートレート。
切ったり貼ったり、描いたり染めたりと、
さまざまな制作を楽しみながら、
子どもたちはまるで名画の中に入り込んだような
時間を過ごしました。

プロセス

  • よろしくお願いします!

    名画の登場人物になりきるキッズのみんなのために、今回は特別にプロのカメラマンが来てくれました。機材も本格的で「本当になるんだ!」と教室に緊張感が走ります。準備ができた子からカメラの前で「よろしくお願いします!」

  • アイテムを身にまとう

    ドキドキ…鏡の前でポーズをチェックしながら自分で作った衣装を身にまといます。普段の着替えも、自分ひとりでできるようにまだ練習中という年頃の子もいるキッズですが、自分のちからでしっかり考えながら着こなした子も。

  • まるでオートクチュール!

    『サモトラケのニケ』に変身?!こちらの子は、紀元前に作られたといわれる女神・ニケの大理石像になるため、何重にも布を合わせた衣装の仕上げ中。真っ白な布やガーゼの重なりがとてもきれいで、これだけでもステキ!

  • 服を持ってきました!

    おうちにある自分の服で、偶然にも似たようなものを発見したというこちらの子。自分で作ったものと組み合わせてみたら…ほんとにそっくりの仕上がりに!おうちの方もご協力くださり、ありがとうございます!

  • 着るのがむずかしい!

    普段の服と違っていろんなパーツがあるし、素材も布だけじゃなくて紙やテープで留められているので、いろいろ気使いが必要です。袖までしっかり閉めて、鏡を見ながら角度を調整して…あああ、着るのがとってもむずかしい!

  • これでお願いします!

    カメラマンさんには、自分で「こんなふうに撮ってください」と名画カードを渡し、撮影をお願いしました。ドキドキ緊張しながらも、カメラマンの指示に合わせてポーズをとったり、角度や表情を調整してみたり。ちょっと変わった撮影会を楽しみました。

  • はい!ポーズ!

    こちらは、ダヴィッドの名作『サン=ベルナール峠を越えるボナパルト』、そう、馬に乗ってマントを翻すあのナポレオン皇帝が、こんなにかわいい姿に!緊張で口角がうまく上がらない様子ですが、かっこいいナポレオンの表情とポーズまで「3、2、1!」

  • 動かないのも一苦労

    せっかくの機会なので、ぜひいい写真を残したい…カメラマンさんもとてもこだわりを持って、こどもたちの作品づくりに参加してくれました。「いい角度!」「動かないで!」こどもたちもカメラマンさんの話をしっかり聞いて、ピタッと止まれるようがんばりました。

  • 真似っこなんてお手のもの

    服はもちろん、表情まで完璧に再現!恥ずかしがる子もいれば、「得意だよ!」という子もいて、子供たちのいろいろな側面が見える制作でした。こどもたちの顔つきも、一生懸命作った衣装も、この時期ならではの成長がみえる良い記念写真が残せました。

  • 上手にポージング

    真っ白な衣装に身を包み、伝説上の一角獣・ユニコーンになりきって、ポーズをイメージしてからいざ撮影へ。カメラマンさんの指示を聞いて手の高さを微調整したら「はい、そのままで!」ピタッと止まって、ナイスポーズ!動かないように頑張りました。

  • 笑顔が素敵なモデルさん

    撮る前までは、緊張と恥ずかしい気持ちでいっぱいだった様子。でもカメラの前に立つと…ニコニコスマイル!かわいい表情がたくさん見れました。ミレイの『赤ずきん』になりきり、お手製のカゴを持ってパチリ。

  • パスタ!?!?

    撮影が終わった人から、空いた時間で額縁をつくりました。材料は…ゴールドのパスタ!最初は「そんなわけない!」「うそだ〜」の声があがっていましたが、並べて隙間がないくらい埋め尽くしていくと、豪華にデコレーションされた額縁が完成!

  • お楽しみの額縁作り

    並べ方もお好みにより、いろんな柄の額縁ができあがりました。おうちに衣装を持ち帰ったら、今度はこの額縁に入って、おうちの人に撮影してもらってくださいね。さらに豪華な名画になりそう!

さくひん

アートスクール・トルネード

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