2021.5 おいしくなあれ

おいしくなあれ①

コーヒー、こうちゃ、
からちゃ、かきしぶ、べんがら…
いろいろまぜたらどんなあじ?
いろいろまぜたらどんないろ?

シワシワの和紙を
染めたりちぎったり。
パンの絵にちょうせん!
こんがりおいしそうに焼けたかな?

プロセス

  • フランス生まれのパン

    今月のテーマはこちら。本物のフランスパン(バタール)が教室に登場!「食べたことある!」「おいしそう」「いいにおいがする〜」どのクラスも大盛り上がり。みんな食べる気まんまん!?

  • そっくりに描こう

    食べたくなるような作品を目指して!本物のパンを間近に見ながら、和紙に形を描きました。「ふくらんでるよ」「ここはとんがってる」発見が形にダイレクトに表現されています。

  • 紅茶を入れる

    こんどは美味しそうなお茶の匂いが教室中に…みんなであたたかい紅茶を入れました。うっかり飲みたくなる!けれど今回は、気軽に染物が体験できる「紅茶染」にチャレンジしました。

  • 紅茶で紙を染める

    いい香りの中、紅茶液にパンの紙をひたし、焼く前のパン生地のようなしっとりあたたかい色に染め上げました。熱湯を使うためやけどに注意しながら、紙をやぶかないよう丁寧に作業を進めました。「いい色になった!」次は、絵の具でしっかりと焼き色をつけていきます。

  • 絵の具で色を重ねる

    作品に水分があるので、筆先の絵の具がじわりとパンの絵に広がります。「…きもちいい!」新しい茶色を作っては筆でチョンチョン。みんな夢中!小さな子の意外な色使いが逆にリアルさを出していたり、年上の子の何度も塗り重ねたジューシー感満点の表現など、とても見応えある取り組みになりました。

  • ドライヤーで絵を乾かす

    パンの絵をドライヤーで乾かすと、和紙の表面がパリッとして「本物のパンみたい!」最後にサインペン・クレヨンなどで細かなところを描き込むため、しっかり乾かそう。

  • 細部を仕上げる

    表面のでこぼこを点々で表現したり、パンの切り目のとんがった部分の焦げ色をきゅっと描き加えてメリハリを出したり。みんなそれぞれの「おいしそう」が伝わってくる。お迎えのお母さんに「おひるはパンがたべたいなあ」おねだりする子が続出!?

さくひん

おいしくなあれ②

張り子(はりこ)の技法で
本物みたいなパンをつくろう。
紙をぺたぺたかさねて
やさしくなでて
ふわふわおおきく
ふっくらむ!

プロセス

  • にせもののパンが登場

    今週も教室においしそうなフランスパンが登場。「前回と同じだね」「もしかして食べていいの?」「また絵をかくの?」今日は何をするのか気になるこどもたち。でも実はこの中に…「1つだけニセモノがあります」先生がいったとたん「えっ!?」ざわめくこどもたち。「つくりたい!」

  • どうやって作る?

    本物みたいなニセモノのパンをさわってみると「かるい」「押すとちょっとへこむ」「本当のパンみたい」「なにでできてるの?」さらに気になることだらけ!弾力のある芯の正体は風船。芯になる風船に小さくちぎった紙をたくさん貼ると、紙の丈夫な膜ができます。「張り子」というクラフトの技法です。

  • 風船をふくらませよう

    本物そっくりのフランスパンを目指して、芯の形づくりからスタート。「ふーっ!」長いスティック状の風船をふくらませるこどもたち。「へんなかたち」「なんだこれ」「パンの形とぜんぜんちがうよ!」ふっくらしたけれど、まだ角がある四角い形です。少しづつ整えていこう。

  • 丸みや凸凹を作る

    風船の角を折りたたんで丸くする、輪ゴムをかけてパンの山を表現する、風船の空気を少し抜いて太さも調整する……みんな真剣!こどもたちが感じている「パンらしさ」がとてもよく伝わります。何人か風船に小さな穴があいてしぼんでしまうトラブルも発生!ですが「逆にそっくりな太さになったから大丈夫!」とポジティブに進めるたくましい子も。

  • 紙をびりびりやぶく

    張り子では、はさみではなく手でちぎった紙をたくさん使います。紙をちぎると紙端にふわふわした繊維が出て、紙同士が接着しやすくなります。また、ちぎって変なかたちになった紙は、立体的な曲面に貼るときに便利です。なのでみんなでびりびりしよう!普段は「そんなことしちゃだめ!」と怒られそうな作業!?とても盛り上がり、短時間で紙素材がたくさんできました。

  • パンにちぎった紙を貼る

    水で薄めたでんぷんのりをボウルにたっぷり用意。紙をひたしてパンの形に貼っていこう。はじめての技法に、こどもたちも最初はおっかなびっくり。手を動かす中でだんだん慣れて、コツをつかんでいきました。特に年上の子は、紙につけるのりの量の加減が上手でした。スピードも徐々にアップ!

  • もっともっと貼る

    紙を厚く重ねるほどに丈夫になる!貼り重ねる紙の色を交互に変えながら、何層できたか自分でしっかり確認しながら進めました。紙を貼りづらい丸みのある部分もしっかりと。のりが多すぎると、途中でパンがドロドロに溶けたような状態に…「たすけてー!」小さな子をサポートするお兄さん、お姉さんも登場。どの子も集中して取り組んでいました。

  • 丈夫な和紙で仕上げる

    仕上げの紙は「障子紙」という白い和紙。和紙は洋紙よりも長い繊維が含まれているので水や破れに強いのが特徴です。長時間の制作に「もうだめ!」となりそうな子もいましたが、作品を丈夫にしたいという気持ちで手を止めず最後まで丁寧にやり切りました。まっ白いパン完成!水分でずっしり重たいけど、次回にはしっかり乾いている予定です。楽しみ!

おいしくなあれ③

みればみるほど
じわじわかんじる
ふかみのある
あじわいをめざそう

紙でできた真っ白いフランスパン。
こんがり焼き上げるように、
じっくりペイントして仕上げました。
おいしそうな作品がずらり!

プロセス

  • 紙を使って工作素材を作る

    仕上げのペイントを楽しみに教室に来たこどもたち。やる気がみなぎっています!パンの色を塗る前に、こどもたちは一仕事。先週の張り子の紙よりももっと小さく手でちぎり、今日の制作に使う材料を作ります。さらに紙を細かくするためにミキサーにかけると……

  • 紙をミキサーにかける

    紙と水が混ざり、ジュースみたいな状態に。「ひゃー!」「どうするの?」できた素材から水分を一気にしぼり取り、フレーク状になるようにみんなで分担してほぐしました。「りょうりみたいだね」「わたし得意だよ!」紙の変化を観察しながら次の工程に進みます。

  • 紙粘土の完成

    ほぐした紙にねっとりしたでんぶんのりを加えてよく練ります。のりの感触は「きもちわるいような、きもちいいような…」独特の触り心地にざわめくこどもたち。はじめての感触を楽しんでいました。しっかり練ると、手作り紙粘土の完成です。「どこに使うの?」早く使ってみたいこどもたち。

  • パンのふっくら感を高める

    手作り粘土をたっぷり盛って、フランスパンの「クープ」(切り目を入れてふくらませている部分)を表現しました。カリッと少しとんがった部分まで表現する子もいたり、それぞれのこだわりポイントが形になっています。粘土のつぶつぶ感もなんだかリアル!

  • パンに塗る絵の具の色を作る

    みんなが待ちに待ったパンのペイントです。小さい子も、絵の具を使う制作の時には、筆や水バケツなど必要な道具を自分で準備することも少しずつ慣れてきました。準備ができたらさっそく、いろんな茶色の絵の具をブレンドして作ろう。部分によって少しずつ焼き色が違うパンの色を表現します。

  • パンに色を塗る

    こどもたちはそれぞれ、ぴったりな茶色ができたところから塗り始めました。立体は絵画よりも表面積が大きいため、見た目以上に塗るところがあります。楽しいけど…「ぬってもぬっても終わらない!」平筆やペインティングナイフなど本格的な道具も使いましたが、最後には「手でぬるのがいちばん早い!」完成させたい執念、あっぱれです。

  • そっくりにする

    パン全体に焼き色がついたら、それぞれこだわりたい部分の色をさらに付け足しました。白っぽい絵の具も加えて、よく膨らんだフランスパンのクープの部分を作った子、先端のよく焼けた色をさらに付け足す子、手でぺたぺたして全体のガサガサ感を出した子など!

  • 完成

    大きさもリアルなため、絵画よりさらにダイレクトな表現がたくさん生まれました。ふっくら&こんがりのフランスパン、完成です。すごい存在感!お迎えのお母さんたちも、本格的な仕上がりにちょっとびっくり!? しっかり乾かして、6月に返却しますね。

さくひん

アートスクール・トルネード

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