2021.5 くもりのちあめ

くもりのちあめ①

ノートや本
画用紙や新聞紙
牛乳パックや段ボール
ティッシュやトイレットペーパー。

紙はどうやってできている?
それぞれどんなちがいがある?
ちょっと変わった紙の工作に挑戦!

プロセス

  • 紙ってすごい!

    ジュニアのみんなにとっても身近な「紙」。いろんな形に加工することができて、木や金属とはまたちがう軽やかさも魅力的な素材です。そんな紙を自分の手で加工して変化を楽しみながら、ふわりと軽い立体作品づくりにチャレンジしよう。

  • 紙を細かくきざむ

    配布された1枚の紙。マンガ雑誌などでも使われている「再生紙」です。できるだけ細かくカットすればするほど、なめらかな素材を作ることができると伝えると、燃えるこどもたち…。でも時間をかけるとできる量は減ってしまいます。そのため効率を考えたり、途中で作戦を変えてみたり、とにかく手数で奮闘したり。すごい勢いで作業が進みました。

  • 水にひたすと…?

    刻んだ紙を水にさらし、さらに手で摩擦を加えると、どんどん繊維がほぐれていきます。触りこごちは「ひつじの毛?」「ふわふわ」「なんともいえない妙な感じ!」いろんな感想が。「パルプ」と呼ばれる状態にして、紙を新しい素材に変化させていきます。

  • しっかり水を切る

    ミキサーにもかけ、すっかり水にとけてスムージーのような状態になった紙。でも仕上げには、水をしっかり切ってしまいます。残った素材を手で細かくほぐしてみると……「おから?」「鮭フレークみたい」すっかり元のペラペラな紙とは違う状態に。

  • のりを加えて粘土にする

    さらにでんぷんのりを加えて、手でよく練ります。「ハンバーグ作りみたい」みんな慣れた手つきでつぶしたりこねたり、上手に練り上げていました。いろんな形が作れる手作り紙粘土が完成!ほとんど紙でできているので、乾燥後はとても軽く仕上がるのがいいところ。その軽さを生かして作る作品は…

  • 「雨粒」を作る

    空から降ってくる「雨粒」をイメージした作品づくりを行います。まる、しずく型、ダイヤ型?粘土なので作る形には自由度があります。……実際に手を動かしながら研究しよう!

  • 雨粒をたくさん作る

    お気に入りの雨粒の形が決まったら、ぶら下げるための糸を埋め込みながら形を仕上げました。同じ形をたくさん作る子も、複数の形を混ぜてみる子も、それぞれイメージした形を丁寧に仕上げました。この雨粒は、今月に完成させる作品のパーツになります。何を作るかは次回のお楽しみ!

くもりのちあめ②

にゅうどう雲、
うろこ雲、わた雲、
ひつじ雲、おぼろ雲
あめあめふれふれ
せきらん雲!

張り子の技法を使って
空に浮かぶ雲を表現しよう。

プロセス

  • 風船だらけ!

    教室に200個以上の風船が登場!「パーティするの?」「みんなで飛ばしあってあそぼう!」この風船が、今回つくる作品の大事な素材です。みんな好きな色の風船をもらってスタンバイ完了。

  • 風船でくも型をつくる

    前回の雨粒づくりの時から「きっと次回は雲をつくるんだ…」とわくわくしていた子がたくさんいました。先生が見本で風船をセロテープでつなげてみると…「やっぱり!」もくもく雲の形ができた!それぞれお好みの雲の形をイメージして組み立てました。途中で「ボンッ」と風船が割れるアクシデントも発生!取り扱いはくれぐれも慎重に。

  • 紙をびりびり

    次の「張り子」制作の素材としてつかう紙。雨粒と同じ再生紙です。みんなで、大量にびりびりとちぎってしまいます!「いたずらしてるみたい…」「いいの!?」 心配になりつつも楽しそうなジュニアのみんな。不定形のいろんな形にちぎっておくことで、立体的な雲のかたちに貼りやすい素材となります。

  • 紙まみれ!

    「張り子」は、古来からある立体制作の技法です。お面やおもちゃ、工芸作品など、今でも使われ続けています。制作に必要なのは、紙素材と、水でゆるくしたでんぷんのりだけ。かなりシンプル!簡単にへこんだりしない丈夫な雲に仕上げるためには、紙を何層にも貼り重ねる必要があります。ジュニアのみんな、目指せ5層!長時間、紙をひたすらぺたぺた貼り続けます。

  • 目指す形は…

    貼り重ねた紙は、乾くと丈夫で硬い素材になります。最初は大胆に大きな紙で一気に層を増やし、最終的には表面がなめらかになるよう、何度も紙を貼り重ねて形を整えていこう。大変かと思いきや「たのしい」「結構ハマる」「もっと時間がほしい!」5層以上貼ることができた強者も登場。うーん、すごい!

  • 紙の層を重ねる

    仕上げには「障子紙」という白い和紙で全体をカバーしました。和紙には、より丈夫にするための役割があります。再生紙よりも含まれている繊維が長いため、水にも破れにも強いのです。そして何より、真っ白い雲にできる!みんな、時間のギリギリまで手を止めずにり貼り続けました。

  • 雲の形ができた!

    教室に雲がたくさん発生!まだ水分があるからずっしり重い状態です。みんな、来週の乾いた状態を「早くみたい!」と楽しみにしながら帰って行きました。1週目に作ったあまつぶの乾燥もずいぶん進んでいます。次回、ふわりと浮かびそうな軽やかな作品を仕上げよう。

くもりのちあめ③

あすは晴れますが
のちにくもがでて
雨がふるでしょう。
おうちの中まで
雨でしょう。

ぽつぽつ、パラパラ、きらきら…
こんな素敵な雨は大歓迎。
雲と雨のモビールが完成!
おうちのインテリアにぜひどうぞ。

プロセス

  • 乾いたあとの雲の補修

    すっかり水分が抜けた雲の形は「かるい!」手で軽く叩くとコンコン音がするくらい丈夫に仕上がっていた子がたくさんいました。よく頑張った!乾くと紙の白さがはっきり際立ちます、障子紙を貼り忘れているところや、紙のめくれなど気になるところをチェック!ボンドと紙を使って補修しました。

  • 雲を浮かべる

    いよいよ天井から雲を吊り下げてみることに。雲のてっぺんにめうちで穴をあけ、糸を仕込みました。当然中の風船は割れるのではじめは「こわい!」となかなかできない子もいましたが、意外と小さな音で割れることが分かって「ホッ」。ふわふわ浮かぶ雲がまず完成!この時点でとてもかわいいですね。

  • 雨粒の調整

    みんなが密かに楽しみにしていた雨粒の仕上げの制作です。雨粒の先から伸びている糸の先端に小さな棒をつけ、雲と合体させるための細かい仕掛けづくりをしました。糸の長さも、ランダムにしたりすべて揃えたり。作品の全体像を頭に思い浮かべながら……いつの間にか教室がしーんと静かに。糸の細やかな作業も相まって、白熱していました。

  • 雨粒のペイント

    糸の仕組みが完成したら、それぞれ思い思いの雨粒ペイントを進めました。ブルーの色合いにこだわったり、模様を加えてみたり、さまざまな表現があって、こどもたち同士でも「面白いね」「素敵!」盛り上がっていました。雨粒の表面の少しでこぼこしたところも、隙間の奥の奥まで真剣に塗り込んでいました。

  • 雨粒の仕上げ

    ひもの部分も大事な表現ポイントです。ここも、飾った時にどう見えるかな?というイマジネーションが大事。雨粒とあえて違う色にするのも、同じ色にしてみるのも、それぞれいい感じ。「うーん決められない!」もうすぐ終了時間になるタイミングだったのでちょっぴり焦りつつ、もうすぐで完成なのでどこか嬉しそうなみんな。

  • 雨粒をぶらさげて完成

    雨粒の絵の具をしっかり乾かしてから、雲と組み合わせて完成です。雨つぶをとりつけている間にも、「これはいい」「早くおうちに飾りたい!」嬉しさ満点のこどもたち。教室中、かわいい雨がザーザー降りになりました。他のコースのこどもたち・親御さんにも好評でしたよ!

さくひん