2021.3 ちっこいステラ

ちっこいステラ①

3月のラボはアメリカのアーティスト、
フランク・ステラの模写に挑戦。
はじめ白黒のストライプだけで
とてもシンプルに構成されたステラの作品は、
次第にあらゆる色や形が入り乱れ
形を変え、画面から飛び出し、
彫刻作品にまで展開していきました。

このプログラムでは外形が変わり始めた
シェイプドキャンバスのシリーズから
好きな作品をひとつ選び、
キャンバス制作から模写を体験しました。

プロセス

  • フランク・ステラの紹介

    フランク・ステラばみんな初めて知るアーティストでしたが、きれいな色、シンプルな画面構成、図形のようなシェイプドキャンパスの作品に「かっこいい!」の声も。

  • 作品をえらぶ

    シェイプドキャンパスのシリーズから、模写をしてみたい作品をひとつずつセレクト。作るのがかんたんかむずかしいかではなく、色合いや形などそれぞれの好みで選んでいました。

  • 枠の木材をカットする

    図面に合わせながら、キャンバス枠に使う角材を1本ずつカットしていきました。数学的なおもしろさもあるこの作業、コツがわかると効率よく次々進められていました。

  • 仮止めして枠の形にする

    ガンタッカーで木材をおさえながら枠の仮固定。ここで角がうまく合ったり合わなかったり…「かんたんそうだと思ったんだけどとんでもなかった」その分、作りごたえもすごくあった様子。

  • キャンバスの準備

    次回使うキャンバス生地をカットして終了。それぞれの必要量を計り切り出していきました。

ちっこいステラ②

組み上げた木枠に布を張り
複雑な形をしたキャンバスを
制作していきます。

キャンバス張りの専用の道具のほか
必要に応じて電動工具も扱いながら
できるだけしわや歪みのない
フラットな画面を目指して進めました。

プロセス

  • 形のチェック

    前回仮止めまで制作を進めた木枠のチェック。図面の上において、ぴったり同じ形かチェックしてから補強します。もしずれているところがあったら……木と木のすきまをうまく調整していこう。

  • 木枠の補強

    前回作ったそれぞれの木枠を、L字の金属金具で止めて補強していきました。電動ドリルでぶるるんっ。男子はもちろん、トルネードはDIY女子も多いのです。

  • 木枠の仕上げ

    キャンバスを貼る前に木枠の状態を再チェック。タッカーの針は飛び出してない?ゆるゆる動いてしまうところはない?強度が不安な部分にはさらに木材を追加して補強を。

  • 布の下準備

    木枠に布を当て、布の角の処理をしておきます。角は余分な布を切り落とし、内側の角は切れ込みを入れ、変形の木枠に布がぴったりと巻きつきやすくなるように。

  • キャンバス布を張る

    いよいよキャンバス生地を木枠に張っていく作業。四角いキャンバスでも難しいところ、今回のステラの作品は…なかなか手強い!必要に応じて二人一組で作業を進めていきました。

  • キャンバスの仕上げ

    タッカーでしっかりと留め終えたら、角の処理まできっちりと。木枠が見えてしまうところを白いジェッソでカバーして、ぐるりきれいなキャンバスに仕上げました。描くのが楽しみ!

ちっこいステラ③

ストライプのリズム、間隔、繰り返し…
それらをより際立たせるように切り取られた
キャンバスのかたち。
製図用具やマスキングテープを使いながら、
小さめサイズのステラの模写作品が完成!

ひとつのアイディアを何度も繰り返しながら
たくさんの作品を生み出しているステラ。
教室に並んだお互いの作品を
見比べていくのもおもしろいです。
いつか本物の作品も見る機会があるといいね。

プロセス

  • 下絵を描く

    いよいよステラの作品の模写です。定規でできるだけ正確にそっくりに模写していきたいところ「えー!ステラの作品はまっすぐだけど自分のキャンバスはちょっとゆがんでる。どうしよう」

  • マスキングする

    ステラのこの時期の作品はほぼ直線だけで構成されているので、マスキングテープを使いながら作業を進めます。線が多い子はテープを貼りまくり!

  • 絵の具の色を作る

    フラットな絵なので、必要なところはたっぷりめに色が必要になります。同じ色を再び作るのはなかなか大変なので、計画を立てて絵の具を準備しよう。

  • 絵の具を塗る

    絵の具を2回〜3回重ねて塗ることで、やっとフラットな画面に仕上がります。1層塗ったらしっかり乾かし、さらにもう1回。単純作業ですが、きれいに仕上がっていくのは気持ちがいい!

  • マスキングを重ねて描く

    下絵段階から段取りを考えていたのか、テープの位置を重ねたり、少しずつ貼る位置を移動させながらみんなそれぞれ工夫して、スムーズに塗り進めていました。

  • 細部を仕上げる

    マスキングテープをはがした後も、ほんの少しの描き足し、線の太さを微調整したり、色をムラなくより平坦に再現しようと重ねて仕上げていました。

さくひん