7月の制作のはじまりの週。こどもたちは、プログラムタイトルを見て「おいしいおひるをつくるのかな?」と教室にやってきた子も多かったのですが……今回の"ランチ(Runch)"は「牧場」!3回のプログラムで、みんなそれぞれの牧場を作り上げます。
先生が作った手のひらサイズの動物の見本を紹介すると、「かわいい!」「はやくはじめよう」こどもたちはさっそく意欲満点に。今回は、うし、うま、ひつじなど、どんな動物にも仕上げられるよう、つるりと抽象的な形ができる制作方法にチャレンジしました。
芯になる針金に、スプレーのりで粘着成分をかけ、濡らしたティッシュをなるべく破れないようにそっと巻きつけました。手加減がむずかしい!少しずつコツを掴んでいきました。
骨組みの仕上げは顔やしっぽ、手足を曲げてととのえよう。少し細めの動物ができました。ティッシュは水分でしめらせて、芯にぴったり貼り付けています。
せっこう(石膏)とは、水と混ぜることで化学反応を起こして硬化する造形素材です。みんなが作った動物の骨組みを、ひとつずつせっこうの中にひたして、ゆっくり取り出してみると…
せっこうで全体がコーティングされ、ふっくら肉付けされた動物の形ができました。「すごい」「なるほど!」せっこうの効果がわかると、さらに面白くなったこどもたち。「たくさんつくりたい!」ひとつめで作り方を覚えたこどもたち、あとはそれぞれのペースで作り始めました。
せっこうがしっかり固まるまで、落としたりぶつかったりしないよう、ひとつずつ大事に吊るして保管しました。水分が飛んでしっかり乾いたら、色を塗ることもできるようになります。牧場づくりは次回に続く!
まきばづくり2回目は、まきばになる大地をつくる制作を楽しみました。いろんな形の草原シートが登場。「へんてこなかたち!」「ここを入り口にしたいな」「このくぼみに何か作れそう…」お気に入りの形をセレクトして、こどもたちの制作開始です。
まきばのベースになる板状素材に草原シートをぴったり合わせ、形をなぞりました。板状の素材は段ボールカッターという専門の道具でカットしました。こどもたち自身が自分たちで切り抜きました。
道具の持ち方・扱い方に注意しながら、ふたり1組になってカット。ひとりはしっかり切るものを押さえる役、もう一人はダンボールカッターを使って、ザク、ザク、ザク…気持ちいい音を立てながらカットしていました。
板素材は25mmの厚みがあり、こどもたちにとってはかなりの切り応えです。つい力をたくさんこて切りたくなるのですが、姿勢と力加減のコツを掴んでくると、切り口もきれいに身体も疲れずカットできるようになります。どの子も真剣でした。
板素材をカットして土地の準備ができたら、前回作成したどうぶつたちの形をチェック。真っ白いかたち…みんなは何のどうぶつにするのかな?黒いぶちを描いてあげると、とたんに牛に変身!
白いボディを生かして足だけ黒くペイントすると「ひつじ!」茶色にしてみると「わあ、うまになった」まきばの動物がたくさん増えてきました。
「このかたちは…」もくもくと制作していた子のまきばをふと見ると、なんとライオンやとらが…柵をしっかり立てないと!
次回はいよいよまきばの完成の回。まきばを囲む柵の計画を立てて仕上げとなりました。「まきばの中にカフェをつくりたいな」「あそぶところもほしい」来週に向けてのイメージが止まらない様子でした。
色を塗っておいた動物のかたち。さっそく顔を描いてまきばに立たせてみると、草原の草をもぐもぐ食べているように見えたり、走っているように見えたり、遊んでいるようにも。ぐっと表情豊かに!
まずは柵の組み立てからスタート。「動物がまきばから逃げないように…」と、ボンドを使って細かな制作をコツコツ頑張るこどもたち。「餌もないとだめだね」「サイロもつくりたい」「お花畑も!」だんだんいろんなアイテムを作りたくてうずうずしてきた!
紙、糸、木などの造形素材を組み合わせて、何からつくろう?サイロ、干し草、牛舎、水飲み場、それに一休みするための椅子、耕すためのスコップなどなど?素敵なまきばにするための工夫をしよう!
ひもはいろんなアイテムに使える素材。ふわふわした紙をぎゅっと束ねると干し草のできあがり。ひものやわらかさを生かして、可動式のミニチュアブランコを制作した子も!
グルーガンを使い、複数の素材を接合してできる形にもチャレンジしました。似ている形を少しづつずらして接着すると階段に!冷えるとすぐに硬化するグルーガンの良さを生かして、手のひらにおいてもまだ小さいくらいのミニテーブル&イスなども、すんなり作る子がいてびっくり!
池や川などの環境づくりをする子も。草原のシートをくりぬいて、水の表現も楽しんでいました。橋をかけたり、ほとりにさらにゆったりできるスペースを作ってみたりと、ひとつのアイデアからさらに新しいアイデアが出てきて、本当に最後までこどもたちの手が止まらない!
「もう片付け?」「いや…まだ作りたい」「最後にもうひとつだけ作らせて!」という声がいつもの何倍も飛び交った、熱気むんむんの制作でした。「はやくおうちで遊びたいな」他のコースのこどもたちからも「かわいい!」「私もつくりたい…」ととても人気でしたよ。