2022.8 トランスペアレント③

トランスペアレント③

上田薫さんの作品の
キラキラ・ツルツルとした
心地よい質感表現。
目で、手で追っていくうちに
こどもたちの作品の上にも
少しずつ表れてきました。

2時間半の長時間制作のあとに聞こえた
「楽しかったー!」という声が
印象的だったプログラムでした。

プロセス

  • 鉛筆でもっと描きこむ

    一週空いて自分の作品をチェックすると、まだまだ描き込みたい様子のラボのみんな。作品を見つめる時間が蓄積されてくるほど今まで見えてなかった色や形が見えてくることがあり、それがまた楽しいのです。

  • 淡い色から塗る

    鉛筆での描き込みにハマる子が続出! カリコリ止まらない鉛筆の音…。そのままでは仕上がりがもったいないので、時間を決めて透明水彩絵の具での着彩にシフト。明るく淡い色から塗り進めました。

  • 重ねて色を深める

    絵の具は苦手意識を持ちやすい画材ですが、ラボの学年になると扱いのコツがわかってくる子がぐんと増えます。紙の上で色同士を重ねて深い色を作る透明水彩の特性は、できるようになると本当に面白く、使える濃淡の色幅もぐっと増えます。

  • 鮮やかさを大事にする

    絵の中の黄身の部分は、色がしっかりついて新鮮そう。光が強く当たっている部分はより鮮やかで濁りのない色。絵の具は混色するほど濁って深くなるという性質を理解して、必要なところだけを狙って色を深めるのがポイントでした。

  • 最も暗い色を入れる

    白い紙の時点ではなかなか入れづらかった透明部分の暗い色をここで入れました。色のメリハリがつき、増していくツルツル・キラキラ感。自分の作品を遠目で見て「えっ…すごくない!?」と自分で自分の表現に驚く声も。

  • 最も明るい色を入れる

    白い絵の具でハイライトを入れて仕上げました。長時間制作は一度入り込むと不思議な心地よさがあります。時間いっぱいまで描ききり、制作後はなんだかすっきりした様子で帰っていったこどもたちでした。