機械工学を学び、自動車技師、製図工などの経験を経て彫刻家になったカルダー。天体・宇宙に強い関心がありました。針金や平らな金属板を使った抽象彫刻を数多く作りました。
現在はインテリアとしても人気の「モビール」。このモビールという言葉は、当時類を見ないカルダーの作品を名付けるために生まれました。なんだか有機的で不思議な形のしくみを理解するため、簡易的な素材でモビール試作にチャレンジ。
完成品の写真を見て、その通りにパーツを並べて接合しただけではパーツの角度があべこべに!重力が作品全体に影響していました。
モビールの一番下のパーツからひとつずつ。パーツ自身の重さ、連結部分の位置を微調整して、天秤のようにバランスを取ってつなげていきます。自分の手指の感覚を使ってそのものに近づける作業に、「これ、面白い!」
試作を踏まえて、これから本格的に模刻するモビールをセレクト。シンプルに色や形の好みで選んだり、または家のリビングや自分の部屋の天井から飾る場面をイメージして選んでいた子も。
作る大きさも自分たちで検討して、実寸サイズで模写をしました。次回の制作に使う図面にするため、縮尺を緻密に計算する子も!シンプルな形だからこそ、細部まで丁寧に模写していました。