2021.9 コピー&ペースト

コピー&ペースト①

9月のジュニアコースでは
クラフト技術の「型取り」体験をしました。

コップやお皿、絵の具パレットやはさみ、
パソコン、スマートフォン……
よく見ると、みんなの身の回りのものは
ほとんど「型取り」でできている!

普段はなかなか意識しない「型」の存在。
できるだけ精度の高い型を作って
たまごの完全コピーにチャレンジしよう。

プロセス

  • コピペしたような形?

    コピー&ペースト、略してコピペ。同じものを複製(ふくせい)増やす機能のこと。自然界でのコピペされたような形といえば「たまご」!?

  • たまご型を作ろう

    たまごの形をそっくりにコピーできる型を作ります。もちろん使うのは本物のたまご。割れないように注意しながら、たまごの形の半分ずつを型取りします。

  • たまごを半分埋める

    油粘土で、たまごを半分うめた状態を作りました。「たまご半分までって、どのくらい?」自分の目でしっかり観察しながらすすめます。

  • グルーガンを使う

    型作りに使う素材はグルーガンの「グルー」。接着に使う道具ですが、グルー自体は指で少し曲げたりできるくらいの柔らかさ。この絶妙な柔らかさが型作りにぴったり!

  • グルーで表面をおおう

    「ホットボンド」とも呼ばれるグルーガン。電気で温めた本体から、あつあつのグルーを出して使います。やけどしないように気をつけながら、たまごの半分をじっくり覆いました。

  • 間には、せっけん水を塗って

    グルーとグルーは、本来よくくっつく関係です。でも、型と型はくっついてほしくない!型作りには「離型材(りけいざい)」といって、くっつき防止の素材がかかせません。今回はせっけん水を使用しました。しくみがわかると塗り忘れることはないのですが…無色で塗ったかどうかわからない!ここだけは、先生たちのほうがドキドキ!?

  • ひっくり返して裏面も

    「こんなにたくさんつかったことない」というほど、グルーをたっぷり長時間使いました。ゆっくり、たっぷり使うと手が疲れにくいと分かるなど、コツを掴む子が多かったですね。今後のクラフト技術もレベルアップしそう!

  • 型ができた!

    すんなりポコっとたまごを取り出せた子もいましたし、やはり「型と型がくっついて開かない!」というアクシデントも多発!? いろんな素材の性質や役割を実感するプログラムになりました。来週からさっそくたまごをコピーする予定です。

コピー&ペースト②

グルーでできた型を使って
たまごの型取りをはじめました。
使った素材はせっこう(石膏)です。

型がズレたり穴があると
「ああ、もれてきちゃった!」
中身がゆるいと「くずれちゃった…」
コロンときれいな形にするため
ひとつずつの工程をマスターしよう。

型から出てきたみんなのたまごは、
まるで生まれたてのようにあったかい!

プロセス

  • 型の穴あきチェック

    先週作った型の穴あきチェック。型に素材を流し込んで、もれたら大変!濃い色の紙に透かして確認します。意外な角度に穴があることも。水を入れてテストして、確実に修正していく子も。

  • 型取りは工程多し!

    型は中身が命。ぴったり合っているかは型を作った本人次第!? 型と型を合わせてしっかり閉じて、中に液体状の素材を流し込む準備をしました。型を自立させたり、クリップでしっかりとめたり。「あとは素材を流し込むだけ」の状態を作るべし。

  • 流し込む素材=せっこう

    せっこう(石膏)を中に流し込み、固めました。せっこうは水分と混ぜると化学反応で固まる素材です。たまごのカラもせっこうもどちらも「カルシウム」が入っていて、完全な形ができれば見た目も触り心地もそっくりになるはず!?

  • 1回目の石膏づくり

    せっこうは、水との割合がとても重要な素材。水の中にせっこうを入れながら、自分の目でちょうどいい量を測ります。まずはトライ!

  • 流し込みする

    水とせっこうをぐるぐるよく混ぜて、型の中に流し込みしました。混ぜれば混ぜるほど、化学反応が進んで早く固まる質の良いせっこうとなります。でもずっと混ぜてると固まりはじめてくる……感覚をつかんで!

  • もれてきた!?

    「せっこうがもれてきた…」「足りない!」「だれかたすけてー!」最初の流し込みはいろんな意味で大盛り上がり! 見えないくらいの小さな穴から、せっこうがポタリポタリ…固まるまで押さえ込み、なんとか耐えよう!?

  • あったかくなる

    1回目の流し込みがひと段落して、型にさわってみると「あったかい!」せっこうは固まる時にカイロのような熱を出す特徴があります。取り出しOKのサイン!

  • 完全なかたちを目指して

    1回目は、かわいい半分たまごや、一部が欠けたような形ができた子が多かったですね。最初から完全なたまごの形ができた子も!歓声が上がりました。次こそはと燃えるこどもたち。何が原因か、どうするとコロンときれいな形ができるかな?作戦を立てて来週もチャレンジ!

コピー&ペースト③

手作りの型を大事に補修しながら
コピー&ペースト。
生まれた形をみがいていると
なんだかとても愛着が湧いてしまう…

欠けのないパーフェクトな形にできるのは
型・石膏・取り出すタイミングなど
ひとつずつの工程のポイントをつかんだ時。
「なるほど、次こそはできそう」
何度も繰り返す制作の中で、
こどもたちの制作能力がめきめきアップデート!

プロセス

  • もっとコピペしたい!

    前回「もっと作りたい!」というタイミングで制作終了となったジュニアコース。教室に来るなり、いつ型取り制作がスタートしてもいいように各自で準備をはじめる子がたくさんいました。「先生、時間はまだ?」「はやくはじめたい!」

  • めざせ10個!?

    「型」の醍醐味は、なんといっても同じ形をたくさん生み出せること。先生が用意したのは、たまご10個分がはいるケース。「まじか〜」「できるかな!?」「がんばってみよう!」

  • 素材を感覚で理解する

    高学年の子は特に、素材の扱いが前回の制作でかなり上達した子が多かったですね。小さい子たちもせっこうと水の配合が「完璧!」という子も。肌感覚でわかってきて、せっこうの扱いはジュニアコース全体でかなりレベルアップしました。素晴らしい!たまごらしい形が生まれる確率も高まりました。

  • できた形をみがく

    型にせっこうを流し込んで固まるまでの合間に、「みがく」という制作をはさんで効率アップ。やすりでなでるだけですべすべになるせっこうの感触は「きもちいい〜」「ずっとみがいていたい」ツボにはまる!

  • 穴をうめて補修する

    たまごにできてしまった気泡や欠けの部分には、白い粘土を使ってカバー。ちがう素材同士を上手に貼り合わせるのも、手加減や水分の量が関係します。きれいな形にするために、水につけたり、指でなでたりと工夫していました。

  • 半熟仕上げ?

    半分になったり、1/3だけのたまご。制作の後半、気がついたら色がついている!? 黄身の色がおいしそうなこと!

  • つやつやのたまご

    トルネードのうみたてたまご完成。できたてのうちにみんなお持ち帰りです。ジュニアコースのみんなのお母さん、冷蔵庫のたまごには気をつけて!?